中小企業がオウンドメディアを活用すべき5つの理由

オウンドメディアとは、自社で独自に運営するメディアのことで、企業ブログもオウンドメディアのひとつです。「中小企業にオウンドメディアは必要なのか?」「中小企業のオウンドメディア活用の方法は?」といった疑問を抱いている方は多くいらっしゃいます。

オウンドメディアは、人手や予算が潤沢な大企業だけの集客方法という印象があるかもしれませんが、実は、人手や予算が十分でない中小企業こそオウンドメディアを活用すべきです。

なぜなら、オウンドメディアは長期的にみて「人材」や「コスト」を削減できるだけでなく、他にもさまざまなメリットを享受できるものだからです。

本記事では、中小企業がオウンドメディアを活用すべき理由、オウンドメディアの活用事例、オウンドメディアの具体的な活用法などを解説します。読み終えていただければ、中小企業のオウンドメディアの必要性を理解でき、自社のオウンドメディア運営に活かすことができます。

では、さっそく解説していきます!

目次

1. 中小企業がオウンドメディアを活用すべき5つの理由

まず最初に、中小企業こそオウンドメディアを活用すべき理由を5つ、解説とともに紹介します。

① 信用獲得(顧客エンゲージメントを形成できる)

中小企業がオウンドメディアを持つことの最大のメリットが「顧客エンゲージメント」を形成できることです。

顧客エンゲージメントとは、顧客と企業との親密性・関係性を意味します。「顧客エンゲージメントが形成できている」というのは親密度があり、信頼関係を構築できている状態を示します。

なぜ、企業ブログのようなオウンドメディアで信頼関係を構築できるのでしょうか?それは、ユーザー(見込み顧客、既存顧客)の立場に立った「真に役立つ情報」により、ユーザーが抱いているお悩みや疑問・不安を解決することで、ユーザーの満足度を高めることができるからです。ユーザーが抱いているお悩みや疑問・不安には、商品やサービスに対する疑問・不安も含まれます。

たとえば、「こんなに役立つ情報をくれて、この企業は信頼できるな」「わかりやすく丁寧に教えてくれて助かった!またこのサイトを訪問したい」などと感じた経験が、だれしも1度はあるかと思います。

ユーザーに価値のあるコンテンツを提供し続けることで、ユーザーはあなたの企業に信頼感を持ちます。信頼獲得はファン化を促し、結果的に、顧客エンゲージメントが高まり(親密性・信頼性が高まり)、ユーザーに選ばれる企業になることができます。

② ブランディングの確立

ブランディングとは、ブランドの認知や信頼、共感を通して、顧客にとっての価値を高める手法のことです。

ユーザーにとって有益な質の高いコンテンツにより、顧客エンゲージメントが高まり、信頼性が高まると企業の価値も高まります。専門性のあるユーザー目線のコンテンツを発信し続けることで、企業の商品・サービスだけでなく企業そのものの価値も高まるのです。

企業価値が高い=自社のブランディングが確立されている状態といえます。

③ 価格競争に巻き込まれにくい

企業価値を高め、自社ブランディングの確立ができると、価格競争に巻き込まれにくくなります。

ブランディングにより競合との差別化ができているため、「○○○を買うならこの企業」「ここの企業から買いたい」とユーザーに思ってもらえる状態になるのです。価格競争に巻き込まれにくいというのは、中小企業が存続していくうえでも非常に重要です。

オウンドメディアで顧客エンゲージメントを高め、ブランディングを確立し、価格競争に巻き込まれにくい企業にまで成長するには、オウンドメディアの長期的な継続が必要です。短期で成果を得られるものではないので、顧客視点で真摯にコツコツと続けていくしかありません。

④ 長期的にみて人手と経費を削減できる

オウンドメディアの運営は、良質なコンテンツを毎月作成し発信し続ける必要があります。ある程度の人材・コストも必要ですが、長期的にみると営業担当の負担が大幅に減り、人手と経費を削減できます。

なぜなら、Web上のコンテンツ経由でお問い合わせ・商談に至ったり、商品購入につながったりするためです。企業ブログのようなオウンドメディアは、言ってしまえば24時間365日、Web上で見込み顧客の獲得・育成のために休みなく働いてくれる存在といえるでしょう。オウンドメディアをコツコツ育てることは、このようなメリットもあるのです。

⑤ 効果検証ができる

オウンドメディアを継続的に運営することで、ユーザー(見込み顧客、既存顧客)の行動データが蓄積していきます。

ユーザーがどのコンテンツにどれくらい滞在しているか、どんなキーワードで検索されたか、お問い合わせや資料PDFダウンロードといったコンバージョン(CV)の有無、コンバージョン率(CVR)、検索順位の変動など、さまざまなデータを測定でき、これらのデータは公開したコンテンツの改善や新規コンテンツの仮説・選定に活用できます。

ユーザーの動向を正しく分析することで、ユーザーのニーズをとらえ、オウンドメディア全体の改善やユーザーとのコミュニケーション設計に役立てることも可能です。

以上の5つが、主な理由です。

上記でピックアップした以外にも、「広告宣伝費の削減」や「コンテンツの資産化」といったメリットもあります。このように、オウンドメディアは多くのメリットを享受できるため、中小企業こそオウンドメディアを活用していただきたいと思います。

2. 中小企業のオウンドメディア活用事例

ここでは、中小企業のオウンドメディア活用事例を紹介いたします。

◎ 東海バネ工業株式会社
顧客のリアルな声をコンテンツ化し、信頼感の獲得を達成

東海バネ工業株式会社は金属ばねの設計・製造・販売、オーダーメイドの完全受注生産を行っている企業です。下記はコーポレートサイトです。

【東海バネ工業株式会社コーポレートサイト】
https://www.tokaibane.com/

トップページの「ばね1本でお困りのお客様がいる限り」というキャッチコピーから、ばね専門店ならではの真摯な姿勢が伝わってきますね。
東海バネ工業株式会社は、「ばね探求」というオウンドメディアを運営しています。

画像引用:ばね探求

【ばね探求】
https://tokaibane.com/bane-tanbo/

このオウンドメディアは「東海バネ工業のばね達が活躍するモノづくりの現場をレポートします」というフレーズにある通り、東海バネ工業の顧客がどのように東海バネ工業の製品を役立てているかに焦点をあてて取材し、コンテンツにしています。

この導入事例を紹介する手法は、見込み顧客の信頼獲得に高い効果があり、「この企業に発注しようか……どうしようか……」と決めかねている段階の見込み顧客の背中を押す力があります。

自社製品を自身でアピールするより、実際に商品を使用しているユーザー(顧客)のリアルな声を伝えることで、説得力が増し、納得に至ります。また、自分がもしこの商品を購入したらどうなるか?というイメージもしやすくなります。

このように、導入事例やお客様の声をコンテンツ化する際には、東海バネ工業が行っているように写真とともに掲載することが非常に大切です。
実際に取材したと書いてあっても、その記事が文章のみだと信頼性が薄くなり、説得力に欠けるコンテンツとなってしまいます。自社の商品・サービスの導入事例をコンテンツ化する際には、必ず写真を入れることを覚えておいてください。

3. 中小企業のオウンドメディア活用方法

ここではオウンドメディアの活用について、「具体的」かつ「実践的」な方法を解説していきます。特に①はすぐに実践できますので、ぜひ行ってみてください。

STEP
現状分析を行い課題を洗い出す(目的を決める)
STEP
ペルソナ設定(ターゲットを決める)
STEP
SEO対策(キーワード設計・選定)
STEP
コンテンツの作成
STEP
PDCAサイクルを繰り返す
STEP
他のメディアと掛け合わせ効果を高める

① 現状分析を行い課題を洗い出す(目的を決める)

まず最初に、必ずオウンドメディア運営の目的を決めます。ここで示す目的とは「何のためにオウンドメディアを運営するのか」ということです。目的を決めるためには、自社の現状を分析し、課題の洗い出しをする必要があります。
オウンドメディア運営により、「どんな課題を解決したいのか?」を、最初に明確にしておくことが大切です。

たとえば、「自社の商品やサービスが認知されていない」というのであれば「認知・関心」がオウンドメディアの課題となり得ます。また、「リードが足りない」のであれば「リード獲得」が課題となるでしょう。

自社の課題の精査を行う過程で、オウンドメディア運営をスタートするよりも先に優先して解決すべき課題(リピーターの満足度向上、サポート向上など)が出てくるケースもありますし、自社ではオウンドメディア運営は行わないといった判断に至るケースもあるでしょう(人材がなく、予算上、外部委託も現時点では見込めないなど)。

この「現状分析」→「課題の洗い出し」→「目的の明確化」はとても大切なフェーズですので、スキップせずに取り組んでください。

② ペルソナ設定(ターゲットを決める)

次に、ターゲットを明確にするためにペルソナ設定を行います。

コンテンツを作成する際には「誰に」「何を」伝えるか?が、コアとなります。特に、「誰に」というターゲットを明確にしておくことで、ユーザーに刺さる有益な情報の精査をよりスムーズに行えますし、何より、コンテンツ全体のコンセプトがブレるのを防ぐことができます。

企業ブログを作成する上での「ペルソナ設定」についてくわしく知りたい方は、下記の記事の「第3章 読まれるブログ・書き方のコツ《7ステップ》」で解説していますので参考にしてみてください。

③ SEO対策(キーワード設計・選定)

ターゲットにコンテンツを読んでもらうには、コンテンツが「検索される」必要があります。つまり、自社のコンテンツが、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索窓に打ち込んだキーワードに該当する必要があるということです。

例外はありますが、オウンドメディアは一般的に、「検索される」ことを前提に検索キーワードをもとにしてコンテンツを設計するのが基本となります。アピールしたいことを一方的に発信したり、書きたいことをやみくもにコンテンツ化するといったやり方では、ユーザーに価値を提供できません。

そして、検索エンジンに引っかかるために必要なスキルがSEO(検索エンジン最適化)対策です。コンテンツにSEO対策を施すためには、事前のキーワード選定が必須です。

ここで、キーワード選定(SEO対策)の例を挙げます。

下記は、あすか製薬株式会社が運営する、AGA(男性型脱毛症)のお悩みやニーズに応える「男性ホルモン研究所」というオウンドメディアです。

男性ホルモン研究所のイメージ図
画像引用:男性ホルモン研究所(あすか製薬株式会社)

このオウンドメディアは、AGAリスクが分かる、毛髪ホルモン量の測定キットの販売を最終的なゴールに設定していますが、男性ホルモンが関与して生じるお悩みに、きめ細かにこたえるメディアになっています。

抜け毛や薄毛で悩んでいるユーザーは、「抜け毛対策」「薄毛 原因」「薄毛 サプリメント」といったキーワードで検索しますよね。

こういった、各キーワードの検索意図を満たすコンテンツを作成し、各記事で上位表示を目指すことが、SEO対策です。SEOのスキルは、今やコンテンツ制作者にとって必須のスキルです。書籍や動画学習を利用し、独学でも高めることができます。

Web担当者の方におすすめの動画学習サイト(無料・有料)については下記の記事で解説しています。

「とてもSEOスキルを独学できる状況ではない」「社内でコンテンツを作成できる状態にない」といった企業もあるでしょう。独学以外でSEOのスキル習得を身につける現実的な方法としては、社外の制作会社を利用することが挙げられます。

最初は、オウンドメディアのコンテンツ作成や運用を、外部の制作会社にアウトソーシングし、運営しながらノウハウを学ぶ方法です。

良いパートナーシップを組むことができる制作会社であれば、コンテンツを作成する際の考え方を教えてくれたり、コンテンツを作成する上での具体的な助言などをしてくれますので、外注しながらも、自然とSEOのスキル、ノウハウに触れることになります。ノウハウが蓄積されたら、社内でコンテンツを作成する体制に整えることも可能です。

④ コンテンツの作成

実際にコンテンツを作成する際には、ユーザーの「検索意図」を意識し、ユーザーが求めている内容を盛り込んでいきます。

ユーザーの「検索意図」を意識するとは、つまり、「このキーワードで検索したユーザーは何を知りたがっているか?」を考えることです。コンテンツを作成する時は、ユーザー目線を持つことが大切です。

企業がオウンドメディアを活用するにあたり、質の高いコンテンツを作成できるか否かが最大のポイントとなります。蓄積するコンテンツの「量」ももちろん大切ではありますが、それより「質」のほうを優先してください。どんなにコンテンツを量産しても、質が低ければ企業への信用を落とすことになりかねません。

良質、かつ、読まれる企業ブログの具体的な書き方についてくわしく知りたい方へは下記の記事が役立ちます。

⑤ PDCAサイクルを繰り返す

コンテンツを作成・公開し、記事がある程度溜まってくると、ユーザー行動を細かく計測できるようになるため、効果測定が可能になります。

効果測定については、本記事の第1章でも触れましたが、ユーザーの動向によりコンテンツの成果を分析し、コンテンツの改善につなげていきます。このサイクルを繰り返すことで、ユーザーにとってより有益なコンテンツを目指すことができます。

⑥他のメディアと掛け合わせ効果を高める

オウンドメディアをある程度育てることができると、他のメディアと掛け合わせて効果を高めることができます。最終的に、この「他のメディアと掛け合わせる」ことを目指してオウンドメディアを成長させていくのが望ましいかたちです。

なぜかというと、企業ブログのようなオウンドメディアだけでは、どうしてもカバーできない領域があるためです。

たとえば、既存顧客のロイヤリティ(企業への忠誠心や愛着)を高めたり、リピート率を高めるためには、顧客との接点を継続する必要がありますが、そのためには企業ブログだけでは十分とは言えません。顧客との接点を継続するには、それぞれの顧客にあわせた情報提供(先行セール情報、新商品のご案内など)ができるメールマガジンの配信が必要になってくるでしょう。

また、オウンドメディアとアーンドメディアを掛け合わせ、コンテンツを拡散できるケースも多々あります。アーンドメディアとは、ユーザーが情報発信の起点となる、SNSのような外部メディアを指します。このように、オウンドメディアのみを活用するのではなく、他のメディアやコンテンツとの合わせ技で、集客やファン化を実現させていきます。

「ブログ記事だけでも大変なのに、他のコンテンツも作らなきゃならないのか……」と不安に思われる方も多いかと思いますが、コンテンツは企業の資産になりますし、長期的な視点で、計画的にコツコツと制作を進めていけば、必ず形になっていくものです。急がず焦らず、できるところから進めていきましょう。

企業によっては、オウンドメディアよりも、ホワイトペーパーやeBookといったダウンロード資料のコンテンツから着手した方がいいケースもありますし、進めやすいケースもあるでしょう。

コンテンツには多くの種類がありそれぞれ特性が異なります。コンテンツの種類の基本については、下記記事でくわしく解説しています。

4. 中小企業のオウンドメディア運営の課題と解決策

ブログの更新が止まってしまう

中小企業がオウンドメディアを運営する上で、最も陥りやすいのが「継続して更新できない」ことです。この課題の解決策はたった1つで、それは「コンテンツを継続して作成できる体制を整備すること」です。

多くの中小企業では、人材が十分でないなどの理由から、この「体制を整える」ことができないまま、企業ブログを始めてしまうケースが多く、当然ながら、更新が止まってしまうことになります。人材が十分でないため社内で体制が整えられないのであれば、アウトソーシングをするなどして、環境整備をしっかり行うことが大切です。

また、「人手はあるが適任者がいない」「記事を書ける人材がいない」という場合には、社内にすでにいる人材を育てることが現実的です。社内の人材でオウンドメディア運営ができると、人件費の削減にもなりますし社内にデータやノウハウが蓄積されていくため、長期的な視点で見ると利点があります。

何を書けばいいかわからない

前述のとおり、記事のトピックは基本的にはキーワード選定に基づいて行います。ただし、それ以外にも見込み顧客や既存顧客にとって有益なコンテンツはあります。下記にトピックの例を挙げます。

【よくあるコンテンツの一例】

  • お客様の声・導入事例
    実際に商品やサービスを使用している顧客をインタビューして掲載
  • 自社の商品・サービスについて
    • よくある質問のまとめ記事
    • 新製品・新サービスのリリース情報
    • 製品の使い方(難解な場合には動画が有効です)
    • 商品・サービスが開発されるまでのストーリーや開発のきっかけ
  • 業界の専門的な情報
    • 専門用語(業界で使われる用語)のわかりやすい解説
    • 業界の最新ニュース(顧客に有益と思われるニュース)
  • その他
    • 自社セミナー
    • 展示会
    • イベントの報告、レポート
    • 社員の研修制度
    • 新入社員の研修システムといった人材育成の紹介
      (人材育成に力を入れていることは顧客の信頼感獲得にもつながります)

5. 中小企業がとるべきオウンドメディア戦略とは

中小企業がオウンドメディアを戦略的に展開するうえでの最初の重要な要素は、ビジネスの基本である「競合調査・市場調査」を徹底的に行うことです。

競合がオウンドメディアを運営しているのであれば、徹底的にリサーチを行い、オウンドメディアのコンセプトやコンテンツの差別化を図ります。競合がおらず、市場をほぼ独占している商品やサービスであれば、差別化を図る必要はありませんが、そういったケースは稀だと思います。

競合と似たようなコンテンツ・手法ではどんなに多くのコンテンツを蓄積しても、ユーザーから選ばれる企業に至るのは難しいでしょう。「競合には無い自社だけの強み」が明確になっているのであれば、その強みを活かしたコンテンツ設計も可能です。

たとえば、競合と比較してリピーターが圧倒的に多いのであれば、オウンドメディアのコンセプトはリピーターに関したものに主軸を置き、独自性のあるメディアを展開していきます。競合に埋もれないためには、この「差別化」が非常に重要です。
オウンドメディアをスタートさせる際には、この「差別化」を意識してコンテンツ設計を行ってください。

また、中小企業ならではの特性を活かす戦略もあります。企業にもよりますが、規模の大きな大企業では「柔軟、かつスピーディーに動く」「ピボット(方向転換・路線変更)を迅速に行う」ことが、なかなか難しいことが多いです。
なぜなら、決断を下すまでに同意を得なければいけない工程や担当者が多いためです。しかし、中小企業は、経営陣との距離感が近く、部署間の垣根も比較的低いといったこともあり、柔軟な対応・迅速な決断が可能です。

この中小企業ならではの特性を活かし、オウンドメディアに着手することを前提に、早速「自社の現状分析」に着手し、「課題の洗い出し」を行ってみてください。経営陣とともに集中的に行えば、かなりスピーディーに課題の洗い出しまでできるはずです。

そして、オウンドメディアを実際に運営してみて、どうしても継続が難しい場合には一旦保留し、「ピボット(方向転換)」を行って、一時的に他のコンテンツ・手法に切り替えることもできるでしょう。
ぜひとも中小企業ならではのフットワークの良さを活かし、実践してみてください!

6. 中小企業がオウンドメディアを成功させるポイント

中小企業がオウンドメディアを成功させるポイントは「コンテンツ制作の体制を整えること」、この1点につきます。

「そんな初歩的なことが成功させるコツなの?」と感じる方もいらっしゃると思います。しかし、オウンドメディア運営にあたり、コンテンツを作成し続けることが最も難しいことなのです。
もちろん、質の高いコンテンツを作成することや、検索キーワードで上位表示を目指すことも難しいのですが、良質なコンテンツをいくつか作れたとしても、その後、継続できずに更新がストップしてしまうケースは数多くあるのです。

オウンドメディアは継続することで始めて成果が生まれるメディアです。コンテンツを定期的に作れる環境づくりに注力し、取り組んでみてください。

コンテンツを継続的に作成するための、「社内体制の整え方」については、下記の記事の最終章で、具体的に解説していますのでご興味のある方は参考にしてみてください。

7. まとめ

最後に、本記事で解説してきた「中小企業がオウンドメディアを活用すべき理由」についてまとめます。

中小企業がオウンドメディアを活用すべき理由は

  1. 顧客エンゲージメントの形成
  2. ブランディングの確立
  3. 価格競争に巻き込まれにくくなる
  4. 人材・経費の削減
  5. 効果検証が可能

上記の5つです。

そして、中小企業のオウンドメディア活用方法の手順は、次の通りです。

① 現状分析を行い課題を洗い出す(目的を決める)

② ペルソナ設定(ターゲットを決める)

③ SEO対策(キーワード設計・選定)

④ コンテンツの作成

⑤ PDCAサイクルを繰り返す

⑥ 他のメディアと掛け合わせ効果を高める

中小企業のオウンドメディア運営の課題とその解決策は

《課題》ブログの更新が止まってしまう
《解決策》コンテンツを継続して作成できる体制を整備する

《課題》何を書けばいいかわからない
《解決策》基本的にはキーワード選定に基づいて行う

それ以外では
◎お客様の声・導入事例
◎自社の商品・サービスについて
◎業界の専門的な情報 

などがあります。

中小企業がとるべきオウンドメディア戦略は

  • 「競合調査・市場調査」を徹底的に行うこと
  • 自社の強みを活かし、差別化をつけること
  • 中小企業ならではの機動力で対応

上記の3つがポイントです。

そして最後に、中小企業がオウンドメディアを成功させるポイントは

「コンテンツ制作の体制を整えること」

まずはこの1点に注力することが大切です。(なぜなら、コンテンツを継続的に作成することがオウンドメディアの成功では不可欠だからです。)

以上が、本記事のまとめです。

ここまで読んでくださった方のなかには、中小企業がオウンドメディアを活用すべき理由については理解したものの、「自社では具体的にどう着手すべきかわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。企業によっては「客観的な視点で現状分析・課題の洗い出し」が難しい場合もあるかもしれません。

「オウンドメディアで課題を解決したい」「オウンドメディアを運用したいが人材が足りない」といったお悩みを抱えている場合には、ぜひ1度弊社までご相談ください。

わたしたちサンロフトは、中小企業のサイト制作を得意分野とするWeb制作会社です。豊富な実績と経験を活かし、中小企業のオウンドメディアをはじめとするコンテンツマーケティング、そして、デジタルマーケティング、サイト制作やコンサルティングなども行っていますので、ぜひご活用ください。

URLとタイトルをコピーする
目次
閉じる