コンテンツマーケティングとは何か?概念から実践方法を解説!

コンテンツマーケティングとは、簡単にいうとブログや動画などの「コンテンツ」で見込み顧客を獲得し、最終的に購買活動やファン化につなげるマーケティング手法です。

自社でコンテンツマーケティングを導入することになったものの、「何から始めればいいかわからない」「社内だけで作成・発信できるのか?」といった疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。

実は近年、中堅・中小企業でも「コンテンツマーケティング」を導入する企業が増えており、BtoB企業はもちろんのこと、BtoC企業にとってもコンテンツマーケティングの必要性は増しています。なぜなら、コンテンツマーケティングは顧客・企業の双方がメリットを享受できるマーケティング手法だからです。

ここでは、コンテンツマーケティング初心者の方に向けて、基礎知識や目的、実践方法などを幅広く紹介していきます。読み終えていただければ、何から着手すれば良いのかが明確になり、自社にあったコンテンツを選び、スタートすることができます。

では、さっそく解説していきます!

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目次

1. コンテンツマーケティングとは何か

コンテンツマーケティングとは 

コンテンツマーケティングとは、見込み客の疑問に対して適切な情報(コンテンツ)を共有することで関心を集め、見込み顧客のニーズを育成し、最終的にファンとして定着させることを目指すマーケティングの方法を指します。 

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い

「コンテンツマーケティング」とよく混同されるのが「コンテンツSEO」です。大まかに言うと、「コンテンツSEO」は「コンテンツマーケティング」の一部分で、「コンテンツマーケティング」という概念の中に「コンテンツSEO」という概念が存在します。

「コンテンツSEO」とは、コンテンツにより検索エンジン最適化(SEO)に取り組むことです。別の言い方をすれば、「ユーザーに良質なコンテンツを提供し、検索エンジンで上位表示されることを目指す取り組み」と言い換えることもできます。

オンラインとオフラインを含む「コンテンツマーケティング」という幅広いマーケティング手法の中に、「コンテンツSEO」というオンライン上の手法がある、と覚えておきましょう。

2. コンテンツマーケティングの目的は?

マス広告や、Web広告の目的は、「認知(情報認識)」や「課題喚起(必要性の認識)」です。

対して、コンテンツマーケティングの目的は、「課題喚起」や「解決策の提示」といった価値ある情報の提供を通し、「顧客のニーズを育てていくこと」です。

ニーズを育てるというのは、ユーザーの気持ちを盛り上げ、高めていく行為のことで、結果として、ファンとなり定着することで、顧客を獲得していくことになります。ニーズ育成以外では、「ブランド認知」を目的として、コンテンツマーケティングを行う例もあります。

コンテンツマーケティングの目的とあわせて把握しておきたいのは、コンテンツマーケティングのメリットとデメリットです。下記記事ではコンテンツマーケティングの必要性も解説しています。

3. コンテンツマーケティングの種類

コンテンツマーケティングと聞くと、ブログ記事を思い浮かべる方は多いと思います。実は、コンテンツマーケティングにはさまざまな種類がありユーザーのフェーズ流入経路解決したい課題によってどれを選ぶべきかが異なります

また、コンテンツマーケティングはひとつだけを集中的に実施するよりも、複数を組み合わせて実践した方が効果が得られやすいという特徴があります。

コンテンツマーケティングの種類については下記の記事でくわしく解説していますのでご参考ください。

4. コンテンツマーケティングの実践方法

ここではコンテンツマーケティング実践の手順を解説していきます。
実際に、ブログ記事や動画といったコンテンツを制作する前に、「誰に」「何を」伝えるのか?を明確にすることが重要です。

ペルソナ

ペルソナとは、ユーザーのモデルとなるような具体的な人物のことです。 年齢や性別、趣味・嗜好、住居地、職業・役職など、その人の属性を具体的に掘り下げていきます。 コンテンツマーケティングの中身を検討する上で、ペルソナを作ることはより具体的な内容を生み出すことにつながります。

ペルソナの例

▲ペルソナの例

コミュニケーションにおいて、「誰に」伝えるか?ということは非常に重要です。よって、この最初の段階で「誰に」という点を明確に設定しておきましょう。

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーを直訳すると、「顧客の旅」で、ペルソナの動きや思考を時系列で見える形にしたものを指します。Webマーケティングに多く用いられる手法で、購入へのプロセスを検討する方法の一つです。 フレームワークを設定し、情報を収集してマッピングしていきます。 

代表的なフレームは横軸に認知、興味関心、比較検討、購入を置き、縦軸に行動、思考、感情、課題を設定するものです。 これらを行うことで、具体的な課題やニーズを得られることができ、それぞれの場面で分析することで提供するコンテンツが見えてきます。 

コンテンツマップ

コンテンツマップは、Webサイトの設計図のことで、わかりやすくWebサイトを可視化して表したものです。 コンテンツマップが必要な理由は以下のとおりです。 

  • 全体を見えることができ、コンテンツの過不足を検討することができる
  • ゴールまでの導線設計を確認することができる
  • チームで考えを共有できる

これまでに検討したコンテンツをマップに落とし込み、コンテンツマーケティングの根幹であるファンを作ることに向けて、Webサイト全体を見つめ直すことができます。 

メディアの選択

コンテンツにより効果的なメディアを選択する必要があります。メディアの種類については前項でくわしく解説していますが、代表的なメディアの例は以下のとおりです。 

  • ブログ記事
  • 動画
  • PDFで配布

動画は、実演販売などの実際の使用方法を伝えたり、採用コンテンツなど、文字だけでは伝わりにくい雰囲気を伝えたりなど、ビジュアルで伝えやすく幅広く有効です。 一方で、デメリットとしてはネット記事に比べてコストがかかってしまうことがあげられます。
PDFは、eBookやホワイトペーパー、導入事例コンテンツなどに利用されます。

実際にコンテンツを制作する際には、「共感」を意識することもポイントのひとつです。くわしくは下記の記事をご覧ください。

プロモーション活動

せっかく作成したコンテンツは多くの人に読んでもらわないと意味がないため、露出を増やしていく必要があります。

まず、企業ブログやプレスリリース、メルマガなどを使用し、すでに顧客となっている方へのプロモーションを行います。コンテンツマーケティグは継続的にファンになってもらうことが重要ですので、既存の顧客への関係構築も継続する必要があります。 また、既存の顧客が拡散をしてくれる、二次的な効果も見込むことができます。

次に、SNSの活用です。最近ではネット検索の他に、SNS上で検索をしてサービスや商品を知る機会が多くあります。 SNSを通じて、見込み客にアプローチをかけるのも1つの手段です。

最後に広告です。 広告は、1番端的にペルソナへ向けてタッチすることが可能です。 ただし、他の方法と比べて費用が発生するため、その他のプロモーション方法と合わせて効果的に活用することをおすすめします。

5. コンテンツマーケティングの効果測定、KGIとKPI設定の重要性

BtoBのコンテンツマーケティングの効果測定の主なポイントは

  • 顧客の検討段階に寄り添えているか
  • 継続的な接点を持てているか
  • 顧客が段階的に次のステージに進んでいるか

などが挙げられます。

BtoBの場合、顧客は長い時間をかけてサービスや商品の検証を行うため、コンテンツを活用して長く接点を持ち続けることが大切なのです。

対して、BtoCのコンテンツマーケティングの効果測定の主なポイントは

  • 競合他社比の検索結果
  • 検索エンジンでの表示順位

などが挙げられます。

BtoCの場合、最初のタッチポイント(広告やブログなど)から購入までの期間が、BtoBと比較するとかなり短いため、効果測定のポイントもBtoBよりは難しくありません。

コンテンツマーケティングを運用するにあたり、最も重要なのがKGI(重要目標達成指数)とKPI(重要業績評価指数)の設定です。

KGIはゴール、KPIはそのゴールに達するための正しい指標・道筋、という認識で覚えていただければ大丈夫です。KPI(指標)は、正しい方向に進んでいるかを確認する指標でもあります。正しい指標を目指して進むことで、最終的にKGI(ゴール)に達成するかたちとなります。

すべてのKPI(指標)は、KGI(ゴール)に基づくため、最初に明確なKGI設定をすることが重要です。

たとえば、「商談数を今より○%増やす」というのがKGI(ゴール)だとしたら、「お問い合わせを○%増やす」「資料請求を○%増やす」といったものがKPI(指標)になります。

また、「お問い合わせを○%増やす」というKPI(指標)を達成するには、どのコンテンツをどれくらい見てもらえるようにすれば良いか?という指標も出てきます。たとえば、「ブログを月○PVを目指す」といった指標です。

このように、最初に明確にKGI(ゴール)設定をし、そのゴールにたどり着くまでのKPI(指標)を設定していきます。

6. コンテンツマーケティングの活用例

コンテンツマーケティングを導入する前に、他社の活用例や成功例を知っておくことは重要です。

なぜなら、他社のコンテンツマーケティングの活用例から「成功ポイント」や「活用のコツ」を読み解くことができるためです。それらは、自社のコンテンツマーケティング導入に必要な手順やアイデアを与えてくれます。

コンテンツマーケティングには多くの種類があるため、できるだけ様々な企業の活用例を見ておくことが望ましいです。

下記の記事では、個人事業者から中小企業、大手企業、そして静岡県内の企業まで、様々なコンテンツマーケティングの事例を解説していますので、ご参考ください。

7. マーケティングオートメーションとコンテンツマーケティングの関係

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング業務を自動化し業務の効率化を図るシステム(ITソフト)のことです。主に、リード育成に適していますが、リード獲得にも利用されています。

マーケティングオートメーションでは、メールマガジン配信を通じてリード育成を行うことが可能です。顧客のセグメントごとに、適したメールを最適なタイミングで配信することで顧客との継続的なコミュニケーションを図ります。マーケティングオートメーションは、企業のデジタルシフトにおいて注目されているシステムです。

下記の記事ではマーケティングオートメーションを基礎知識から解説していますので、ご参考ください。

8. コンテンツマーケティングの注意点 

コンテンツマーケティングでは、「継続的にコンテンツを配信できるか?」が注意すべきポイントとなり、まずは、コンテンツを継続的に制作・配信できる体制を整える必要があります。マーケティング部門が中心となり、四半期から半期単位でコンテンツマーケティングの企画立案を行い、編集方法を決めていきましょう。

企画立案は、本記事の「6.コンテンツマーケティングの実践方法」の手順に沿って進めていきます。コンテンツマップまで完成したら、大まかなスケジュールを策定し、計画的に執筆(あるいは作成)を行う体制を作ります。

コンテンツの執筆や、動画の企画・骨子といった実際のコンテンツの制作は、基本的に、商品やサービスの企画開発を行っているサービス部門、あるいはマーケティング部門が担当できるとよいでしょう。

SEOを意識しながら、信頼度と品質の高いコンテンツを継続的に(月4〜5本ペースで)作っていきます。専門知識を有する人材や、執筆できる人材がいない場合には、コンテンツ制作会社のような外部事業者と連携して進めていけるとベストです。

ただし、製造業をはじめとするBtoB企業のコンテンツは専門的な内容が必要とされるため、外部ライターによる調査・執筆が難しいケースもあります。そういった際には、製造業のテクニカルライティングにも対応できる制作会社に依頼するか、あるいは、社内インタビュー記事や業界の有識者よる寄稿などを行う体制にするのもよいでしょう。

【コンテンツを継続的に配信できる体制を作る】

スクロールできます
社内【マーケティング部門】
・全体の企画設計(四半期から半期単位で)
・編集方針の設定・運営
〈担当する主なコンテンツ〉
 メールマガジン、ブログ記事など

【企画開発部門】
・商品やサービスを開発する部門がコンテンツ執筆を行う
〈担当する主なコンテンツ〉
 ブログ記事など

【広報部門】
・対外的に発信する情報の広報チェック
〈担当する主なコンテンツ〉
 プレスリリース、ブログ記事の確認・修正、IR情報の配信など
社外【外部事業者】
・コンテンツ執筆、LPページなどの制作を委託
〈担当する主なコンテンツ〉
ブログ記事、ホワイトペーパー、eBook、動画など

また、コンテンツの「内容精査」も注意すべきポイントです。

特にBtoBマーケティングにおいては、対外的に発信するコンテンツの内容精査は重要です。情報を発信し終えた後も、継続的に内容を観察し、読み直しなどをしていくことをおすすめします。

「コンテンツを継続的に配信できる体制作り」は、コンテンツマーケティング戦略の大切な要素です。コンテンツマーケティングは戦略的に取り組むことにより、より効率的に実践でき効果を得られやすいです。
コンテンツマーケティング戦略については下記記事でわかりやすく解説しています。

9. まとめ

最後に、本記事で紹介してきた内容についてまとめます。

【コンテンツマーケティングとは】

見込み客の疑問に対して適切な情報(コンテンツ)を共有することで関心を集め、見込み顧客のニーズを育成し、最終的にファンとして定着させることを目指すマーケティングの方法

【コンテンツマーケティングの目的】

価値ある情報の提供を通し、顧客のニーズを育てていくこと

【コンテンツマーケティングの実践方法】

STEP
ペルソナの設定
STEP
カスタマージャーニー
STEP
コンテンツマップ
STEP
メディアの選択
STEP
プロモーション活動

【KGIとKPI設定の重要性】

すべてのKPI(指標)は、KGI(ゴール)に基づくため、最初に明確なKGI設定をすることが重要

【マーケティングオートメーション(MA)との関係】

MAでは、メールマガジン配信を通じてリード育成を行うことが可能

【コンテンツマーケティングの注意点】

  • コンテンツを継続的に制作・配信できる体制を整えることが重要
  • 対外的に発信するコンテンツの内容精査は欠かさない

コンテンツマーケティングの必要性は理解したものの、企業によっては具体的にどのように着手すべきかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。「コンテンツマーケティングで課題を解決したい」「コンテンツを運用したいが人材が足りない」といったお悩みを抱えている場合には、ぜひ弊社までご相談ください。

わたしたちサンロフトは中小企業のサイト制作を得意分野とするWeb制作会社です。豊富な実績と経験を活かし、中小企業のコンテンツマーケティング、デジタルマーケティング、サイト制作やコンサルティングなども行っていますので、ぜひご活用ください。

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