Yahoo!のディスプレイ広告(YDA)では、2021年7月よりカルーセル広告の提供を開始しました。
YDAを利用すると、様々なWebサイトやアプリに広告表示ができ、広告に関心を抱いたユーザーを指定のWebサイトに誘導できます。リアルタイムで検索行動を行っていないユーザーに向けて広告表示が行えるため、YDAは潜在的な顧客の獲得に効果的。
YDAのカルーセル広告では、複数の画像やテキスト文を使用して、自社の商品やサービスを宣伝することが可能です。
スライド式に画像やテキスト文を表示することで、様々な種類の商品を紹介したり、特定のサービスを多角的な側面から宣伝することができます。商材の魅力を訴求するのに便利なカルーセル広告ですが、広告の掲載箇所が限定的といったデメリットも存在します。
本記事では、YDAのカルーセル広告の利用目的に加え、入稿仕様や利用時の注意点について解説します。読み終えていただければ、YDAのカルーセル広告の特徴や活用方法を理解できるはずです。
それでは、さっそく解説を進めていきます!
1. Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のカルーセル広告とは
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のカルーセル広告では、1つの広告枠において、複数の画像やテキスト文(タイトル&説明文)をスライド式に表示できます。
画像&テキスト文のセットを「カルーセルカード」と呼びますが、ユーザーはこのカルーセルカードを横にスワイプすることで、複数のカルーセルカードを連続して閲覧することが可能です。
カルーセル広告では、2枚〜10枚のカルーセルカードを作成して広告配信を行うことになります。
カルーセル広告では、上記のように複数のカルーセルカードを表示できるので、様々な商品やサービスを同時に紹介したり、広告にストーリー性を持たせた配信を行えたりすることが特徴です。
また、カルーセルカードごとに異なるリンク先URLを指定できるので、ユーザーを複数のWebページに誘導することも可能です。商材ごとに適したカルーセルカードを用意することはもちろん、適切なリンク先URLを指定することが、顧客の獲得に重要となります。
2. YDAのカルーセル広告の利用目的や活用方法
YDAのカルーセル広告を運用する際、その活用方法を理解しておくことが大切です。
カルーセル広告には複数の商品やサービスを同時に宣伝できるといったメリットがありますが、反対に広告掲載箇所が限られるというデメリットも存在します。 ここでは、カルーセル広告の特徴や適した利用目的について紹介します。
複数の商品やサービスの宣伝ができる
YDAのカルーセル広告では、1つの広告枠に2枚〜10枚のカルーセルカードを同時に表示できます。
1つの広告枠で最大10枚のカルーセルカードを表示できるので、複数の商材を同時に宣伝したい場合に効果的です。
具体的な商材を取り上げて紹介する以外にも、商品のカテゴリごとにカルーセルカードを作成し、訴求するといった使い方も可能です。その際は、カルーセルカードごとにそれぞれリンク先URLを指定できるため、誘導するWebページを目的に合わせて変更できます。
様々な側面から商品やサービスを紹介できる
YDAのカルーセル広告では、1つの商品やサービスを掘り下げて宣伝するのにも適しています。
特定の商品について様々な使用用途を紹介したり、あるサービスのメリットを異なる側面から解説したり、といった活用が可能です。
たとえば、多機能を売りにしている商品を紹介する場合や、サービス購入によって得られるメリットが複数あるような場合には、カルーセル広告の活用が効果的です。異なる視点から商材を紹介することで、幅広いユーザーの興味関心を促し、Webサイトに誘導できます。
商品やサービスの使用方法を訴求できる
YDAのカルーセル広告では連続的にカルーセルカードを表示できるので、特定の商品やサービスの使い方を紹介するのにも役立ちます。
商品やサービスの使用方法・流れに沿ったカルーセルカードを設定することで、ユーザーは実際に使用する様子をイメージしやすいでしょう。そのような説明は、テキストだけでは伝わらなかったり、しっかり読んでいなかったりする人も多いので、画像を用いることでわかりやすく伝えることができます。
広告の掲載箇所が限定的である
YDAのカルーセル広告を利用する際のデメリットとも言えますが、広告の掲載される箇所が限定的であるといった点があります。
カルーセル広告が既に配信されている、もしくは配信予定のある掲載面は下記の通りです。
- Yahoo! JAPANトップページ(PC版)
- スマートフォン版Yahoo! JAPANトップページ(Web)
- スマートフォン版Yahoo!ニュース(Web & アプリ)
※2021年9月時点
Yahoo!関連の一部コンテンツにのみ配信されているため、その他のディスプレイ広告と比べて広告が表示される箇所が少ない点がデメリットです。そのため、広告のターゲティング条件次第では、表示回数やクリック数が伸びづらい可能性があります。
上記の掲載面以外にディスプレイ広告の配信を行う場合、カルーセル広告以外の広告を活用することが必要となります。カルーセル広告だけだと配信量が不足する場合や、上記以外の掲載面にも広告配信を行いたい場合には、他のディスプレイ広告との併用がおすすめです。
3. YDAのカルーセル広告の入稿仕様
YDAのカルーセル広告では、キャンペーンの目的として下記を選択できます。ブランド認知や商品リスト訴求といった、一部のキャンペーン目的を設定できない点は要注意です。
- コンバージョン
- サイト誘導
- アプリ訴求
また、YDAのカルーセル広告では、画像とテキスト文(タイトル&説明文)で構成されるカルーセルカード(最低2枚〜最大10枚)を作成して、広告配信を行います。カルーセル広告を入稿する際、画像サイズや文字数の規定を把握しておく必要があります。
以下では、カルーセル広告の入稿仕様を詳しく説明していきます。
広告のタイトル・説明文
YDAのカルーセル広告では、カルーセルカードごとにタイトル&説明文の入稿が必要です。
カルーセル広告のタイトル&説明文について、文字数の規定は下記の通りです。
タイトル | 20文字以内 |
説明文 | 38文字以内 |
使用できる文字数が限られるため、商材を端的に説明できる内容にまとめる必要があります。他のディスプレイ広告と同様、タイトル&説明文に使えない記号等があるので、広告入稿時は規定を確認するようにしましょう。
商品やサービスの画像
YDAのカルーセル広告では、カルーセルカードごとに異なる画像を設定できます。
使用できる画像のサイズやフォーマットなどは、下記の通りです。
画像サイズ | 600ピクセル×600ピクセル |
ファイルサイズ | 3MBまで |
フォーマット | JPEG、PNG、GIF89a |
なお、掲載箇所次第では、画像が自動でトリミングされる可能性があります。カルーセル広告に使用する画像については、重要な要素をできる限り画像の中心付近に配置しておくことが推奨されています。
ロゴ画像
YDAのカルーセル広告では、広告入稿時にロゴ画像が必須となります。
使用できるロゴ画像のサイズやフォーマットなどは、下記の通りです。
画像サイズ | 600ピクセル×600ピクセル |
ファイルサイズ | 3MBまで |
フォーマット | JPEG、PNG、GIF89a |
入稿するロゴ画像に関して、画像に枠線が設定されていると掲載不可となる可能性があります。使用するロゴ画像が入稿規定を満たしているか、確認してから入稿することを推奨します。
また、ロゴ画像と一緒にボタンを設定します。例の画像では「もっとみる」となっていますが、そのほかにも「詳しくはこちら」「お問い合わせ」など、数ある中から選択します。
リンク先URL
YDAのカルーセル広告では、カルーセルカードごとにリンク先URLを指定することができます。
2枚〜10枚の各カルーセルカードについて、カルーセル広告で扱う商品やサービスに適したリンク先URLを用意しておく必要があります。リンク先URLをすべて同一にすることも可能なので、使用する目的にマッチするようにリンク先URLを指定してください。
4. YDAのカルーセル広告を入稿する際に気をつけること
YDAのカルーセル広告では、1つの広告枠で複数のカルーセルカードを表示できる点が特徴です。
複数の商品やサービスを宣伝したり、1つの商材を多角的に紹介したりといった使い方が可能です。便利なカルーセル広告ですが、活用時にはいくつか注意点が存在します。ここでは、カルーセル広告を入稿する際に気をつけるべきポイントを紹介します。
入稿時の順番に従って画像が表示される
YDAのカルーセル広告では複数のカルーセルカードを入稿しますが、ユーザーに実際に表示される順番は入稿時に指定した順番となります。
そのため、カルーセルカードの表示順が重要な場合は、入稿時に注意を払う必要があります。特にストーリー性を持たせたカルーセル広告を配信する場合、正しいカルーセルカードの順番になっているかどうか、配信前にチェックすることを推奨します。
また、カルーセルカードの順番はドラッグ&ドロップで簡単に変更できるため、配信結果を見てから再度変更を行うことも可能です。 カルーセル広告の運用を見直す場合、カルーセルカードの順番に関しても検討が必要な要素となります。
広告に動画やアニメーションを使用できない
YDAのカルーセル広告では、画像として使用できるのは静止画のみとなります。
動画やアニメーションは使用できないため、画像入稿時は気をつける必要があります。画像を登録する際、すべて静止画となっていることを確認してから登録を行いましょう。
すべてのカルーセルカードが承認されていることが必須である
通常のディスプレイ広告と同様に、YDAのカルーセル広告でも入稿した広告の審査が行われます。
注意点として、すべてのカルーセルカードが承認されていなければ、広告の配信が行われない点が挙げられます。
たとえば、画像1枚でも審査落ちとなってしまうと対象のカルーセル広告すべてが不承認となり、配信が行われません。入稿後は審査状況を必ずチェックし、正しく配信が行われているか確認することを推奨します。
5. まとめ
最後に、本記事で解説してきた「YDAのカルーセル広告の特徴や入稿時の注意点」についてまとめます。
【YDAのカルーセル広告の特徴や入稿時の注意点】
- カルーセル広告では、複数のカルーセルカードを表示できる
- カルーセルカードごとに、異なるリンク先URLを指定できる
- 複数の商材の宣伝や、商材を多角的に宣伝することができる
- カルーセル広告では、広告の掲載される箇所が限られている
- 広告配信には、全カルーセルカードが承認されている必要がある
複数の商品やサービスを、1つの掲載箇所で同時に宣伝できる点がカルーセル広告の特徴です。また、複数の画像を活用することで、特定商材の魅力を多角的に紹介できる点もカルーセル広告のメリットになります。
一方で、他のディスプレイ広告と比べて掲載箇所が限られているため、カルーセル広告の配信時はターゲティング条件をしっかり検討することが大切です。ターゲティング条件を狭めすぎると、広告の配信量が伸び悩む可能性があります。
以上が、本記事のまとめです。
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