【メルマガの作り方】基本のステップに沿ってわかりやすく解説!

メルマガは、低コストで始めやすいマーケティング施策です。商品やサービスの魅力をアピールしたり、顧客との関係構築をしたり、さまざまな目的で活用できます。

しかし、メルマガを配信しても読んでもらえなくては意味がありません。訴求率の高いメルマガ、読む人にとって有益なメルマガを作るためには、奇抜なアイディアよりもまず基礎作りが大切です。

そこで今回は、メルマガの基本的な作り方から成果を出すためのコツまでわかりやすく解説していきます。

本記事を読み終えていただくと、メルマガの作り方を理解し、それぞれの目的に適したメルマガを作成できるようになります。

では、さっそく解説していきます。

目次

1. メルマガの作り方 STEP①作成前に準備すること

目的に適したメルマガを作成するためには、事前準備をしっかり行う必要があります。

まずは、以下の順番でメルマガ作成の準備をしていきましょう。

メルマガの目的を考える

メルマガを作成する際、まず必要なのはメルマガ配信の目的を明確にすることです。

「メルマガを配信することによって、どんなことを達成したいのか」という点をハッキリさせましょう。

なお、メルマガ配信の目的は大きく分けて「伝達・送客・購買」の3つに分類できます。

  1. 伝達:情報を届け、顧客満足度を向上
  2. 送客:Webサイトや店舗の集客を強化
  3. 購買:購入意欲を促進

こうしたベースにある目的から、さらに具体的に自分たちの目的を考えてみると多岐にわたります。どのような目的であっても、メールマーケティングにおいては継続的に情報を届けることが大切です。

目的に沿った内容のメルマガを作成し、自社ブランドに興味関心を持ち続けてもらうことを心がけましょう。

メルマガを作る目的が明確になったら、次にやることはターゲット層の絞り込みです。

ターゲット・コンセプトを決める

ターゲット設定では、「年代」「性別」「住んでいる地域」など、できるだけ具体的に配信先のユーザーをイメージしていきましょう。

どれだけ多くのメルマガを送っても、「誰に対して送っているのか」という点が明確になっていない場合、誰にも読まれないまま送り続けることになってしまいます。

例えば、健康サプリメントを扱っているECサイトの運営者が、20代の既存顧客に対して『50歳を過ぎたら取り入れたい運動法と健康サプリメント10選』というタイトルでメルマガを配信したとします。

その場合、20代である自分には関係ないメールと判断し、多くの人は開封しないのではないでしょうか。一方で、以前に健康サプリを購入したことがある50代の既存顧客に同じメルマガを送った場合は、高い訴求率が見込めるはずです。

このように、メルマガは「誰に対して送るのか」という点も重要であり、そのうえで内容を考える必要があります。

配信リストを作る

メルマガを送るターゲットが絞り込めたら、配信リストの作成に取り掛かりましょう。

配信リストは、ExcelやGoogleスプレッドシートで管理することも可能ですが、メール配信ツールを利用すると効率よくできます。

Excelなどのメール配信ツール以外でリストを作る際は、今後の更新作業もすべて手動で行う必要が出てくるため、誤配信につながりやすいです。個人情報の取り扱いにも注意し、慎重に行いましょう。

その点、メール配信ツールであれば、メールアドレスの登録や配信停止の対応は自動で行えます。また、ターゲットごとに分けた配信グループも簡単に作れます。利用するツールによっては、一斉送信メールではなく個人宛に送っているように見せる機能も備えています。

メルマガ作成〜配信にかかる工数の削減や、効果測定を行って継続していくことを考えるとメール配信ツールの利用はおすすめです。

形式を決める

メールには、テキスト形式とHTML形式の2種類があります。

テキスト形式とは、文字や記号のみで作成されたメールのことです。

今日は木曜日メルマガ
引用元:株式会社サンロフト【今日は木曜日】メルマガ
https://www.sunloft.co.jp/dx/thursdaymail/

テキスト形式でメルマガを配信する場合は、記号や飾り文字、段落を使って見た目を工夫することが可能。専門的な知識がなくても作成できるので、最も取り組みやすい形式といえます。

HTML形式は、ウェブページ作成時に使用する専用言語(HTML)で構築するメールです。

お役立ち情報メール
引用元:株式会社サンロフト お役立ち情報メール

専門的な知識が必要なケースもありますが、画像の挿入やテキストの装飾、リンクボタンの設置などができて自由にレイアウトできるため、ビジュアル的な訴求を重視したい場合におすすめです。

また、HTML形式であれば開封率の計測も可能なので、効果検証しやすいというメリットもあります。

テンプレートを作る

メルマガは定期的に作成・配信するため、その都度デザインやレイアウトを考えるのではなく、事前に型を決めておくといいでしょう。

たとえば、「新サービス紹介」「セミナー情報」など、あらかじめ必要なテンプレートを用意しておくと便利です。

なお、テンプレートを作成する際に意識すべき点は以下の2つ。

  1. スマホ画面で見やすい状態になっているか
  2. 過剰な装飾になっていないか

総務省の調査によると、インターネット利用端末で一番多いのはスマートフォン(68.3%)で、パソコン(50.4%)よりも17.8%上回っているとの結果が出ています。

インターネットの利用状況
出典元:総務省|令和3年版 情報通信白書|インターネットの利用状況

メルマガを作る際はPCでの作業になることが多いと思いますが、「スマホ画面で見やすい状態か」という意識を忘れないことが大切です。レイアウト面での見やすさだけではなく、ダークモードでの見え方も確認しておけるとよいでしょう。

この辺りは、“誰に送るか”という配信リストにいる人たちの属性を踏まえ、作成します。

2. メルマガの作り方 STEP②本文を考える

ここからは、メルマガ本文の作成方法について解説していきます。

メルマガの基本構成

メルマガは基本的に、5つの構成から成り立っています。

  1. 件名・タイトル
  2. ヘッダー
  3. 挨拶文とリード文
  4. 本文
  5. フッター

では、1項目ずつ、くわしく確認していきましょう。

①件名・タイトル

メルマガの件名・タイトルは、メールの開封率を大きく左右する重要ポイントです。

魅力的なタイトルを考える際は、世界的に有名な起業家マイケル・マスターソンが提唱した「4Uの原則」を活用するといいでしょう。

  1. 【Urgency:緊急性】
     例)「〇日間限定」「今だけ」「残りあと〇日」など
  2. 【Unique:独自性】
     例)「○○様だけの特別プラン」「日本初上陸」など
  3. 【Ultra Specific:超具体性】
     例)「2,000円割引き」「50%OFFキャンペーン」など
  4. 【Usefulness:有益性】
     例)「〇〇に役立つ情報を公開」「無料テンプレートをプレゼント」など

メルマガのタイトル文字数は、30文字未満がおすすめですが、長くとも30文字以内にしておきたいです。文字数が多いと後半部分は隠れてしまうため、重要な文言は左から順番に並べていくようにしてください。

②ヘッダー

ヘッダーは、メール開封時に一番上に表示される部分です。

HTML形式のメルマガの場合は、企業名やショップロゴの画像を入れていることが多いです。とはいえ、必ずしも画像を入れる必要はありません。ヘッダーの役割として、メルマガの配信元を読者に伝えることができればよいです。

配信元を印象付けるために、たとえば以下のようなキャッチコピーになる文言を入れておくのもいいでしょう。

【キャッチコピーの例】

  • 最新トレンドアイテム情報を発信するポータルサイト
  • ビジネスに役立つWebセミナー開催中!
  • 毎週月曜日は全商品20%OFFのディスカウントショップ

③挨拶文とリード文

挨拶文やリード文は、季節の話や時事ネタを取り入れたり、配信担当者の人柄が見えるような話題を盛り込んだりすることが多いです。

本題まで読み進めてもらうための導入文になりますが、配信目的によっては省略して、単刀直入に本題を伝えるのが望ましい場合もあります。一方で、導入文だけ読んでいるといったような読者さんも意外と多いため、あえて大事にするのもよいです。

また、「山田さま」「鈴木さま、こんにちは。」など、届ける相手の名前を挿入することで、受け取った際に自分宛のメールであるという意識が高まります。その場合は、顧客情報のメンテナンスをしっかりと行い、名前の誤りがないように気をつけましょう。

④本文

ここまでの流れが整ったら、いよいよメルマガ本文の作成です。

最後まで読んでもらえる本文を作成するコツは、一方的に伝えたいことばかりを盛り込まないこと

事前に準備したターゲットやコンセプトをベースに、読者の役に立つ情報をメインで伝え、その関連情報・関連商品としてさりげなく紹介するように心がけるといいでしょう。

なお、本文内には以下のようなパートがあります。

目次

複数の情報を伝えたい場合は、目次を設定しておくと読者想いです。

読者は、「読みたい情報を見つけるのが大変そう(面倒くさい)」と感じたら離脱してしまいます。読みたい内容を見つけやすいように、コンテンツ内容を箇条書きにした目次をつけて離脱率の上昇を回避しましょう。

なお、目次を見て読む・読まないを判断する人もいるため、思わず読みたくなるような目次にできるとよいです。

特集記事

特集記事は、メルマガで最も読んでもらいたいコンテンツを指します。

1メールにつき1テーマが望ましいですが、複数ある場合はコンテンツの配置順を工夫しましょう。

メルマガは、特集記事の中でも上にあるコンテンツほど多くの人に読まれる傾向があります。そのため、複数テーマを盛り込む場合は、最も読んでもらいたい情報を上から並べていくようにしてください。

また、伝えたいことはたくさんあると思いますが、長文が続くと読みづらい印象を受けてしまいます。そのときは、改行や箇条書きなどを使って、簡潔に読みやすく書くことを心がけましょう。

あとがき

最後に、あとがきです。

あとがきは、挨拶文とリード文のように配信担当者の人柄が見える部分になるため、こうした部分からファン化につながる可能性があります。

メルマガ作成にあたっての裏エピソードや、メルマガの見どころ、配信担当者の身の回りのできごとなど、親近感を抱いてもらえるような内容が書けるといいでしょう。

ただ、人によってそうした文章を書くのは苦手とする場合もあるため、ここに時間がかかってしまうようであればなくてもいい部分です。

⑤フッター

フッターは、メルマガの末尾に記載する内容です。

以下の項目は「特定電子メール法」で設置が義務付けられているため、必ず記載してください。

  • 社名もしくは発行部署名などの送信者に関する情報
  • 問い合わせができる連絡先(メールアドレス・電話番号・住所など)
  • メルマガ配信を解除する方法

メール配信サービスを利用して定期配信する場合、配信解除のタイミングによっては設定されている配信予約リストから外せない可能性があります。そうした心配があるときは、「データが反映されるまでに数日かかる」「配信解除後も何通かメルマガが配信される可能性がある」という点も記載しておくといいでしょう。

その他、よくある質問(Q&A)ページへのリンクや、SNSアカウント(運用している場合)へのリンクも設置するなど、読者の方に興味を持っていただくキッカケにつながります。

3. メルマガの作り方 STEP③配信前の確認

メルマガの文章を作り終えたら、配信前のチェックをしていきましょう。

メルマガ配信は、低コストで始めやすいマーケティング施策の1つであるとはいえ、配信時にミスが起きてしまうと本来の効果を得ることはできません。

「テスト配信をしてみたら思わぬトラブルが発生した」ということも多々あるので、本配信前は必ず以下の点を確認してください。

配信解除の設定を確認

まずは、メルマガ配信の解除設定についてチェックしていきましょう。

前述しているように、メルマガ配信を解除する方法についての記載は「特定電子メール法」で義務付けられています。メルマガ内に配信解除の連絡を受けるアドレスなどの記載は忘れないように注意してください。

また、読者が配信解除を希望した際、解除方法がわかりづらかったり、手続きが複雑だったりすると企業に対する不信感にもつながります。配信解除についての案内はわかりやすく記載し、簡単に手続きできるようにしておきましょう。

配信解除の設定を含む、メルマガ配信時に把握しておきたい「特定電子メール法」について下記の記事でくわしく設定しています。

マルチパートが設定されているか

マルチパートとは、受信環境に合わせてメールの形式を最適化することです。

近年はHTML形式のメルマガを採用する企業が増えていますが、受信する端末によってはHTML形式に対応していないことがあります。

非対応の形式で送られたメールは正しく表示されず、迷惑メールに振り分けられてしまうこともあるため、HTML形式とテキスト形式の両方に対応できるよう設定しておきましょう。

なお、マルチパートの設定はメール配信サービスのシステムで行うのが一般的です。

テスト配信をする

最後に、必ずテスト配信を実施しましょう。

受信するデバイスによって見え方が異なるため、可能であればPC、スマートフォン(iPhone・Android)、タブレットといった複数端末でテストメールを確認してください。

メルマガのテスト配信では、主に以下の項目をチェックしましょう。

  • 誤字・脱字がないか
  • 記載している内容は適切か
  • 読者が不快に感じる表現をしていないか
  • リンクを正しく設置できているか
  • 画像やデザインは崩れていないか
  • 送信者の情報が明記されているか
  • メルマガ配信解除の案内が明記されているか
  • 各デバイスで正しく表示されているか

客観的な視点もあった方がいいので、複数人でダブルチェック・トリプルチェックをするのもおすすめです。

4. メルマガの作り方のコツとは?

「らしさ」を取り入れる

読んでもらえるメルマガを作るためのコツとして、「らしさ」を取り入れるというものがあります。「企業らしさ」「書き手らしさ」をメールで表現し、差別化を図ります。

一般的に、メルマガをスクロールしなくても読める位置には、挨拶文やリンクが設置されていることが多いです。しかし、他企業のメルマガと差別化を図るのであれば、リード文の内容にこだわってみるのもいいでしょう。

件名や本文など、作り方の工夫で読んでもらえるよう努力することはもちろんですが、メルマガは「誰から届くか」という点も重要です。「◯◯さんからのメールであれば読もう」「◯◯会社からのメールは役立つ」など、そうした関係性があれば、多少こちらの伝えたいことが多く盛り込まれていても、反応してもらえます。

そうした関係構築に、必要なのが「らしさ」とも言えます。自分たちらしさ、自分らしさ、を考えてみてください。

読者とのコミュニケーションを意識する

メールは、最新情報やお知らせを発信するための手段の1つですが、届ける相手がいる以上は、読者とのコミュニケーションを意識することも大切です。

一方的に伝えるのではなく、相手と会話をする気持ちで書くようにしてみてください。

メルマガは、複数の人に同じ内容を一斉に配信するという特徴があります。ただ、結局のところ、たった1人に届かないものは多くの人へは届きません。そうした意味でも、たった1人の誰かを具体的にイメージし、その人に届くよう書いてみるのがおすすめです。

そうすることで、どのような情報を届けたら相手は喜ぶのか、相手に楽しんでもらうにはどうすればいいのか、失礼な言い方になっていないか、といった点を自然と意識できるようになるはずです。

メルマガの本文はもちろんのこと、登録・解除フォーム内の文言や完了メールの文言も、正しい日本語で相手に寄り添って書くことを意識しましょう。

継続するなかでアップデートをする

メルマガは、1回配信して終わりではなく、定期的に配信していくもの。

ここまでの流れにあったように、さまざまな点について考えたうえで配信しますが、そこで終わりではなくそこからが始まりです。

配信ツールを用いて効果測定ができるようであれば、読者の反応を追っていくようにしましょう。そのうえで、不要と思われるコンテンツを差し替えたり、喜ばれるコンテンツを見つけたり、常にアップデートする意識が大事です。

最初に決めたテンプレート(型)は、あくまでもスタートラインであり、そこから変化してはいけないわけではありません。むしろ、そこからよりよい形に変えていけることが望ましいです。

そのような内容自体のアップデートに加え、配信日時を変えてみるなど、効果検証を行いながら読者の満足度向上を目指しましょう。何より、そうした変化を楽しむ気持ちを持ちましょう。

5. まとめ

最後に、メルマガの作り方についてのまとめです。

◎メルマガの作り方

STEP
作成前に準備する

(メルマガ配信の目的、ターゲット・コンセプト設定など)

STEP
本文を考える
STEP
配信前の確認

◎メルマガを作るときのコツ

  1. 「らしさ」を取り入れる
  2. 読者とのコミュニケーションを意識する
  3. 継続するなかでアップデートをする

メルマガは、ただ配信すればいいというものではありません。「どのような目的で・誰に・何を届けたいのか」を、事前に明確にしたうえで取り組む必要があります。

配信目的に適した、読者に喜ばれるメルマガづくりを目指しましょう。

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