メルマガとは何?改めて覚えておきたい基本を解説

メルマガは、昔から活用されている手法ですが、近年で非対面のコミュニケーションの必要性が増したことにより、新たに始める企業が増えてきました。

「実は、メルマガについてよく知らない」
「メルマガの施策を取り入れようか悩んでいる」

といった方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、メルマガとは何?といった基本となる情報を解説していきます。メルマガについての理解を深めることで、具体的に取り組む際のイメージが湧きやすくなります。

では、さっそく解説していきます。

目次

1. メルマガとは

メルマガとは、メールマガジンの略称であり、昔から使われてきたメールマーケティングの手法のひとつです。企業、または個人が自社(個人)の最新情報や商品・サービスに関する情報などを、Eメールを用いて配信することを指します。

大きな特徴としては、配信リストに含まれる全員に対して、「同じ内容を一斉に配信する」という点です。配信内容や配信日時は自由に決められますが、どうしても汎用性の高い内容になってしまうため、お問い合わせには直結しづらいとも言われています。

しかし、メルマガは顧客を含むユーザーとのコミュニケーションとも言えるため、関係構築を目的に考えてみると活用の幅は広がるでしょう。

メールマーケティングの基礎知識については下記記事でくわしくご説明しています。

2. メルマガの目的は「伝達・送客・購買」

メルマガの目的はさまざまあり、前述した「関係構築」もそのひとつです。

ここでは、代表的な目的となる「伝達・送客・購買」の3つを確認していきます。メルマガ配信をはじめる前に、まずどのような目的をもって送るのか、そのメルマガにどのような役割をもたせるのか、しっかりと決めてから取り組むのが大事です。

メルマガの目的①伝達する

1つ目の目的である「伝達」とは、メルマガを活用し、顧客を含むユーザーにとって必要かつ有益な情報を届けることを指します。

たとえばですが、以下のような内容があります。

  • 商品、サービスに関するQ&A
  • 自社サービスの使い方ガイド
  • ブランドにかける想い
  • 長期休暇、メンテナンス情報などのお知らせ
  • 業界にまつわるトピックス

この目的に重きをおいたメルマガでは、顧客満足度の向上につなげること、企業・商品・サービス・ブランドなどに興味や関心を持ち続けてもらうことを意識します。

そして、継続的な接点をもっていくなかで、メルマガを楽しみにしてもらえるようになったら、良い関係を築けている証拠です。そのための大前提として、配信エラー数をできる限り減らし、着実に届ける準備が必要となります。

メルマガの目的②送客する

2つ目の目的は「送客」です。あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、ここでいう「送客」は、メルマガを通して店舗やWebサイトに訪れてもらうことを指します。

よくある例としては、メルマガを受け取ったユーザーが、Webサイトに訪れ、お問い合わせや資料ダウンロード、セミナー申込などの行動を起こすといったことが挙げられます。

そのためには、ユーザーの興味を惹く内容であることが重要です。また、1回限りの配信ではなく定期的に配信を続けることで、何度も訪れてくれるようなリピーターの獲得につなげていけるといいでしょう。

メルマガの目的③購買する

3つ目の目的は、「購買」を促すためです。購買行動を起こすために店舗やWebサイトを訪れる、といった点は送客と似ているようにも思えますが、ここでは最終的に購買につなげることを目指します。

  • セール
  • キャンペーン
  • 新商品、人気商品の入荷

上記のように商品やサービスの情報といったなかでも、直接購買につながりやすい内容が該当します。すぐの購買につながらなくとも、将来的な購買に向けた種まきにもなるため、ユーザーにとって有益な情報を送り続けることが大事です。

3. メルマガにおけるメリットとデメリット

メルマガの目的を理解したところで、実際に配信を行う場合にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。メールは、送る側・受け取る側が存在します。送る側にはメリットであっても、受け取る側にとってはそうでない場合も。

ここではメルマガ施策の特徴をご紹介します。

メリット①ユーザーに直接アプローチができる

まず1つ目のメリットは、なんといってもユーザーに直接アプローチできること。

Webサイトは、どんなときも休まず働く営業さんのような役割をもちます。ただし、これはあくまでもユーザーが訪れてくれたときのことであり、Webサイトがあるだけでは待っている状態になります。

それに対してメルマガは、こちらからユーザーに届けにいく能動的な手法です。たとえば、新商品のリリース情報といったすぐにお知らせしたいことも、メルマガを使えば素早く案内できます。また、直接アプローチできるので、顧客を含むユーザーとの関係維持にもつながります。

メリット②ユーザー層に合わせた情報発信ができる

次に2つ目のメリットは、それぞれのユーザー層に合わせた情報発信ができることです。

メルマガの特徴として「同じ内容を一斉に配信する」点がありますが、配信リストは1つではなく複数準備しておくとよいでしょう。可能であれば、セグメントごと内容を分けて配信するのが理想です。

たとえば、年齢や性別といった属性データ、イベントや資料請求など自社との初期接点といったリスト分けを行うことで、ユーザーにとって有益となる内容がイメージしやすくなります。

メルマガを受け取る人にとって、購読解除をする1番の動機は「自分に関係のない情報が届く」こと。ユーザー層に合わせて配信することは、受け取る人にとっても大きなメリットと言えるでしょう。

メリット③コスト削減ができる

そして3つ目のメリットは、コスト削減。メルマガ施策は、少額で始められるという特長があります。

たとえば、ハガキなどの印刷物でDM(ダイレクトメール)を送ったことがある方もいるかもしれません。DMは、ユーザーに直接アプローチする点はメルマガと同じですが、かかるコストが大きく異なります。デザインを考え、印刷会社に発注、そして印刷物が完成したら郵送、という流れが一般的です。印刷代・郵送代といった可視化できるものに加え、時間コストもかかります。

一方で、メルマガは送るリストが用意できれば、デザインや文章力など高度なテクニックがなくとも始められます。DM作成よりも準備のハードルが低いので、始めやすい施策といえるでしょう。

デメリット①開封してもらえない可能性がある

続いて、デメリットを確認していきます。まず、1つ目のデメリットは開封されない点です。

差出人に覚えがない場合、まとめてゴミ箱に入れられてしまうこともあれば、受信トレイに埋もれてしまうこともあります。

毎日、受信トレイには何通ものメールが届きます。もしかすると何百通と受け取っている方もいるかもしれません。こういった方の場合、すべてのメールを開封するのは難しいでしょう。

また、土日休みの企業の場合、月曜日は週末にたまったメールへの対応を優先している可能性があります。金曜日の夜や月曜日の朝に送ったメルマガの優先度は低くなり、そのまま開封されないケースも考えられます。開封してもらうための工夫として、配信するタイミングも重要です。

デメリット②迷惑メールと認識されることがある

2つ目のデメリットは、迷惑メールと捉えられてしまう点です。

必ず開封されるとは限らない旨を前述しましたが、そもそも受信トレイに届いていない可能性もあります。意図的ではなかったとしても、1度迷惑メールに分類されてしまったメールは読まれにくくなります。

また、件名などのタイトルが過度にユーザーを煽るようなものであったり、詐欺を疑うようなキーワードが含まれていたりすると、勝手に迷惑メールと判断される場合があります。迷惑メールが増えることはメルマガ全体の到達率にも影響するので、注意しましょう。

迷惑メールとして扱われないためにも、配信タイトルや配信頻度に気をつけること、購読解除への導線をわかりやすくするといった工夫が必要です。

4. メルマガの形式

メルマガの形式には、「HTML形式」と「テキスト形式」の2つがあります。

HTMLとはWebページを作るための言語で、HTMLメールはその言語を用いて作成するため、文字の装飾、画像や動画の挿入など、自由にレイアウトできるのが特徴です。

テキストメールは、ビジネスメールで一般的に利用されている形式で、文字だけで構成するため、色や画像での訴求はできません。Windowsのメモ帳アプリにメモをするようなイメージです。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を理解し、選ぶのがおすすめです。メルマガでいうと、テキストメールでは開封率が測定できないため、効果測定を行うのであればHTMLメールがいいでしょう。

5. メルマガの配信方法

メルマガ配信に使うツールは、無料・有料どちらも存在します。できること・できないことが異なるため、どういったものが合っているのかを考えることが大切です。

それぞれのメリット・デメリットを下記にまとめました。特徴について詳しく確認していきましょう。

ツールメリットデメリット
無料・制限内であれば無料で使える
・初めての方でも気軽に試せる
・独自ドメインを利用できない場合が多い
・メルマガに関係のない広告が表示される
有料・ステップメールなど機能が充実している
・到達率を高める対策がしてある
・初期費用、月額費用などが発生する
・費用対効果が合わない場合がある

無料ツール

上記の表を踏まえると、無料のツールでも十分活用できることがわかります。初めてメルマガを配信する、リストの数がそれほど多くない、とりあえずこのツールを試してみたい、といった場合であれば、まず無料のツールからどんどん活用してみるとよいでしょう。

無料で使えるツールでよく使われているものとしては、以下のようなものがあります。

無料のものは試しやすい点はありますが、サポート体制が十分でないことがあります。事前にしっかり詳細を確認したうえで活用しましょう。

有料ツール

有料ツールは機能が充実しており、無料ツールでできることはもちろん、対応できる領域が広いです。有料ツールとしてよく使われているものは、以下のようなものがあります。

一斉に大量のメールを送る際には、迷惑メールのように扱われやすくなるため到達率の高さが重要です。有料ツールの場合、到達率を高める対策ができるため、安心して利用できます。

また、無料ツールとの一番の違いは、費用が発生する点です。金額や機能はプランによってさまざまなので、配信の目的や運用方法に応じて、段階的に活用することを考えてみるのもいいでしょう。

6. メルマガ配信の注意点

メルマガ配信は始めやすい施策ですが、注意したい点もあります。名前などの誤表記に気をつけるといったことはもちろんですが、法律に関連することとして「個人情報保護法」「特定電子メール法」を把握しておく必要があります。

メルマガに限りませんが、名前やメールアドレスなどは個人情報になるので慎重に扱いましょう。また、特定電子メール法に関しては、以下の5つを確認しておきましょう。

  1. 事前承諾を得たユーザーに配信
  2. メール本文内に、氏名や名称・メールアドレスなどの連絡先を記載
    ※住所や連絡先はリンク先での表示も可
  3. 送信元アドレスのなりすまし(偽装)禁止
  4. メール配信の停止を希望する人への配信は不可
  5. ユーザーが配信停止できる導線を記載

このあたりも考慮して、メール配信システムを選ぶとよいでしょう。

7. メルマガを始める際に意識したいこと

ここまでメルマガの目的やメリット・デメリット、配信方法などについて紹介してきましたが、実際に取り組む際はどういったことが大切なのか、運用担当者はどんなことを意識しているか、気になりますよね。

メルマガを運用している当社が考える、意識したい点は3つあります。それぞれ確認していきましょう。

  • メルマガの基本を学ぶ
  • ターゲットと目的を明確にする
  • 継続するための仕組みづくり

メルマガの基本を学ぶ

メルマガをこれから始める際に意識したいことは、まず本記事の内容にあるような基本を学ぶことです。

すでに、世の中にはメルマガに取り組んでいる人は多く、いわゆるセオリーのようなものが存在しています。基本を学び、実践していくなかで自分たちに合った型をつくっていけるといいでしょう。

基本的なメルマガの作り方については、下記の記事でくわしく説明しています。

また、基本と併せてメルマガ配信時に把握しておきたい法律「特定電子メール法」については下記の記事でくわしく説明しています。

ターゲットと目的を明確にする

ターゲットと目的を明確にすることも大切です。

「届ける相手(だれに)」と「届ける内容(なにを)」の2軸はメルマガに限らず、マーケティング施策において欠かせない内容です。配信リストとなる人たちはどのような人か、読者をイメージできないことには、その人にとって有益な情報とは何か?考えることはできません。

顧客を含むユーザーとの関係性をどのように築きたいのか、どのような行動を起こしてほしいのか、といった先のことも踏まえ、コンセプト≒ブレない軸も考えておくと安心です。判断に迷ったときは、この軸をもとに考えるようにしましょう。

継続するための仕組みづくり

メルマガ施策は、「始めることより継続することのほうが難しい」と言っても過言ではありません。定期的に配信するために、継続できる仕組みづくりが重要です。

配信担当者やメルマガ施策を対応する方は、兼任で業務を行っています。配信に向けての仕組みがない状態では、不定期な配信になりやすく、気づいたときには配信が途絶えていることも少なくありません。

既存のコンテンツを活かしていくことや、内容の一部を差し替える形にするなど、送るたびに配信コンテンツに困ることのないような仕組みを考えることが大切です。

8. まとめ

最後に、メルマガについての基本情報を簡単にまとめます。

  • メルマガとは
    • メールマガジンの略称であり、企業や個人がEメールを用いて情報を配信すること
    • 特徴は、配信リストに対して同じ内容を一斉送信すること
  • メルマガの目的は以下の3つ
    • 伝達する、送客する、購買する(購買を促す)
  • メルマガの配信の注意点
    • 「個人情報保護法」「特定電子メール法」を把握したうえで取り組む
  • メルマガを取り入れる際に意識したいこと
    • 基本情報を学ぶ
    • だれになにを届けるか
    • 継続できる仕組みづくり

メルマガを始めるにあたり、ツール選びや仕組みづくり、配信するコンテンツの内容決めなど、お困りの際はいつでも弊社にご相談ください。実際に、弊社で配信している事例なども含め、お話しいたします。

共に、メールマーケティングを楽しみましょう!

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