Webサイト「使いやすさ」。押さえておきたい「ユーザビリティ」の定義を徹底解説!

Webサイトに携わる業務をしていると「ユーザビリティ」という言葉を耳にする機会が多くあると思います。

Webサイトにおいての「ユーザビリティ」とは一体何でしょうか?

今回は、「ユーザビリティ」について、理解を深めたいと思います。

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目次

1. ユーザビリティとは何か。使いやすさを無視していませんか?

まず、ユーザビリティ(usability)とは、「use」と「able」を組み合わせた言葉であり、「使いやすさ」と訳されます。

実際にISO(国際標準化機構)やJIS(日本産業規格)でもそれぞれ、以下のように規格化されています。

「ある製品が、指定された利用者によって、指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い。」
出典元:JIS規格番号:JISZ8521,規格名称「人間工学-視覚表示装置を用いるオフィス作業-使用性についての手引き」,P3 より

直接的には書いていませんが、人間工学分野における「視覚表示装置を用いるオフィス作業」という点から、Webサイトについても当てはまると考えられます。また、この際のある製品とはWebサイトを指し、指定された利用者をWebサイトのターゲットとするとわかりやすくなります。

つまり、Webサイトにおけるユーザビリティとは、利用者であるターゲットが、Webサイト訪問の目的を達成する過程における、Webサイトの「有効性」や「効率性」、「満足度」のことです。

では、なぜユーザビリティが求められているのでしょうか。

それは、売り上げや認知拡大など、Webサイトの運営者・制作者のゴールに近づくためには、利用者に対するユーザビリティの追求が必要不可欠だからです。

たとえば、土地の分譲販売を行う会社があるとします。 近年では、人件費の問題から社員を増やさず、Webサイトを積極的に活用することにしました。Webサイトを活用することで、電話ではなくメールの問い合わせが増えるのではないかと考えたからです。

しかし、電話は減ることがありませんでした。Webサイトを解析してみると、多くが分譲紹介のページで離脱していることがわかり、問い合わせへの遷移がうまく行えていないことが、原因ではないかと推測できました。この場合、利用者の目的は達成できたかもしれませんが、ユーザビリティが十分であるとはいえず、運営者のゴールに近づくことができませんでした。

このように、ユーザビリティを向上させることの大切さがわかります。

2. 必ず押さえるべき、ユーザビリティ5大定義

ユーザビリティの第一人者である、ヤコブ・ニールセン博士は以下のとおり、定義しています。

  • 学習のしやすさ
    システムは、ユーザーがそれを使って作業をすぐ始められるよう、簡単に学習できるようにしなければならない。
  • 効率性
    システムは、一度ユーザーがそれについて学習すれば、あとは高い生産性を上げられるよう、効率的な使用を可能にすべきである。
  • 記憶しやすさ
    ユーザがしばらくつかわなくても、また使うときにすぐ使えるよう覚えやすくしなければならない。
  • エラー発生率
    システムはエラー発生率を低くし、ユーザーがシステム試用中にエラーを起こしにくく、もしエラーが発生しても簡単に回復できるようにしなければならない。また、致命的なエラーが起こってはいけない。
  • 主観的満足度
    システムは、ユーザーが個人的に満足できるよう、また好きになるよう、楽しく利用できるようにしなければならない。

出典元:”U-site.UIデザインの指標・ユーザビリティとは”

まず、「学習のしやすさ」です。

これはWebサイト内においてルール決めのことです。
例えば、クリックできるボタンは全て赤を使用しているや、クリックできるテキストの色は青くなっている、などです。
ある一定のルールを定めることで、利用者は少ない負担でWebサイトを見ることができます。


次の「効率性」は、いかに目的が早く達成できるか、です。

例えば、Webサイト自体に検索スペースを設け、目的まで速やかに導くようにしたり、通信販売サイトなどで「〇〇向け」などカテゴリー分けをしたりなど、時間が短縮できるような工夫のことです。

「記憶しやすさ」は、再度Webサイトへ訪問した際にも、以前と同様に作業がスムーズに行えるかです。

利用者は検討するために一旦Webサイトを離れたり、繰り返し訪問したりする可能性があります。
その際、Webサイトの情報をすぐに思い出し、以前と同様に使えるかが大切です。

「エラー発生率」は、利用者がWebサイトを試用する上で、間違いの発生を低くさせるということです。

例えば、登録や申し込みにおいて、情報を入力する際に必須事項があるとします。
しかし、それを明記していなければ、利用者に伝えることができません。 また、記入例などを明確にすることで、エラーの頻度は下がることが予想できます。

「主観的満足度」は、Webサイトでの経験を楽しいと思える度合いです。

一方的な情報とは異なり、Webサイトは利用者にとって能動的な体験です。
そのWebサイトが正しい情報を示していることはもちろん、良いコンテンツや楽しいという体験を提供できることが大切です。

3. Webデバイスの最適化。届ける相手によって変化するニーズ

ユーザビリティを語る上で、検索デバイスの最適化も欠かせない項目です。

近年ではスマートフォンの普及がめざましく、2017年には個人保有率は全体で60%を超えました。また、インターネット検索端末については、10~50代はパソコンを上回る結果が出ています。
参照:総務省平成30年版情報通信白書 インターネットの広がり

こうしたとき、欠かせない対策が、Webサイトのスマートフォン対応です。ターゲットが10~50代であり、一般利用者向けのWebサイトである場合には積極的な検討が必要だと言えるでしょう。

一方で、企業・ビジネス向け、いわゆるBtoBサイトについては、PCサイトに注力が必要と言えます。なぜならば、BtoBサイトは業務時間内にパソコンでの閲覧が多いと言えるからです。

このようにターゲットに合わせて、デバイスを検討してく必要があります。

4. Webサイトのユーザビリティのコツ3つ

Webサイトを作る際のユーザビリティのコツを3つ解説します。

①CTAを工夫する

CTAとは、申し込みや会員登録、購入などの「ボタン」のことです。

こういったボタンのデザインや色、配置を工夫することでユーザビリティは向上します。

CTAの最適化はユーザビリティにダイレクトに影響するため、サイト作成や改善の際には必ずおさえておきたいポイントです。

CTAについては下記記事でくわしく解説していますので、こちらもぜひご参考ください。

②アンカーリンクを設置する

アンカーリンクとは、「ページ内リンク」と呼ばれることもあり、アンダーラインが引かれた文字をクリックすると同ページ内の特定の位置にジャンプするリンクです。

ページ内リンクは、ユーザーが欲しい情報にピンポイントで、かつ、より早く到達できるためユーザーにとってメリットしかありません。

よって、Webページ内にアンカーリンクを採用することはユーザビリティに大きく貢献します。

特に、スマートフォンは画面が小さいため、アンカーリンクを活用し、ユーザーが必要とする情報の位置に、すぐに移動できるよう配慮しましょう。

③どのチャネルからでも同じ情報を見れるようにする

チャネルとは「接点」のことです。複数チャネルでユーザーが同じ情報を見れる状態にすることは、ユーザビリティに直結します。

つまり、どのチャネル(パソコン・スマホ・アプリ・ECサイト・実店舗といったあらゆる接点)からでも、ユーザーが同じ情報を見れるようにし、同じIDやパスワードでログインできるよう、一貫性を持たせることが重要です。

Web集客に力を入れたい企業は、まず最初に、Webサイト制作やサイト改善から着手するケースが多いです。

Webサイト制作や改善の際には、ユーザビリティを意識し、あらゆるデバイスにおいて、ユーザーがより良い体験をできるようなサイト作成を心がけましょう。

Webサイト制作やサイトリニューアルについては下記記事が参考になります。

5. まとめ

ユーザビリティについて、詳しく見ていきました。

Webサイトで自らの目的を達成させるために、ユーザビリティはなくてはならないものです。ターゲットを明確にし、何のためにWebサイトにきて、どのような動きをするのか分析を繰り返し、効果的なユーザビリティを追求していく必要があります。

また、私たちサンロフトではユーザビリティの高いWebサイトの構築が可能です。 「運用しているWebサイトを解析してほしい」「スマートフォン対応を検討したい」などありましたら、ぜひサンロフトまでお声がけください!

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