【地方の中小工務店】集客方法と成功のポイントを徹底解説!

地方の中小工務店が抱えるお悩みには、「ホームページ集客がうまくいっていない」「Web集客って何から手をつけたらいいの?」「SNSやWeb広告はやっぱりやるべき?」「工務店の効果的な集客方法とは?」……といった集客方法に関する内容が多いです。

実は、「地方の地域密着型の工務店」や「中小規模の工務店」の集客方法にはコツがあります。それは、「マーケティング」の基礎をおさえたうえで、「アナログ施策」と「Web施策」をバランスよく実践していくことです。

本記事では、地方の中小規模の工務店の方に向けて、効果的な集客方法をご紹介。マーケティング初心者の方にも実践していただけるように、基本から解説していきます。

読み終えていただければ、工務店の実践的な集客方法がわかるようになり、何から着手すべきか?が明確になるため、すぐに自社の集客とマーケティングに活かしていただけます。

では、さっそく説明していきます!

目次

1. 工務店の集客の成功のポイントとは?

地方の中小工務店や、地域密着型の小さな工務店が集客を成功させるには、知っておくべきポイントが2つあります。たった2つですが、非常に重要な知識なので最初におさえておきましょう。

Web集客とアナログ集客を掛け合わせよう

工務店の集客は、Web集客(オンライン)とアナログ集客(オフライン)を組み合わせて行うことが大切です。

「そもそもWeb集客って?」という初心者の方もいらっしゃると思いますので、工務店の集客手法についてまとめた下記の表をご参考ください。

【工務店の集客方法】

スクロールできます
【Web集客】オンライン【アナログ集客】オフライン
ホームページ経由でお問い合わせ
・SUUMOのようなポータルサイト経由でお問い合わせ
Web広告経由でお問い合わせ
自社ブログ経由でお問い合わせ
SNS広告で自社を知ってもらう
・公式SNSを運用して自社を知ってもらう

……など
チラシ経由でお問い合わせ
看板建築幕で自社を知ってもらう
・バスや電車などの車内広告で自社を知ってもらう
住宅展示場で相談を受ける
勉強会イベントで相談を受ける
・営業マンの営業による引き合いや受注

……など

上の例は集客手法の一部で、Web集客には上記以外にも多くの施策があります。

◎「Web×アナログ」により相乗効果がうまれる

「なぜアナログ集客だけではダメなのか?」というと、下記のような理由があげられます。

  • 一般生活者はインターネットやSNSなどで情報収集や比較をするようになった
  • 多くの人がスマホを持つようになり、Webやアプリへの接触時間が長くなった
  • ネットが一般化しアナログ手法だけでは成果が出にくくなっている
  • コロナ禍の自粛要請により展示会やイベントでは集客しにくくなっている

このように、消費者はインターネットで情報や口コミを確認するのが当たり前になっています。従来型のアナログ集客だけでなく、Web上に自社の情報が露出するようにして、自社を知ってもらったり選んでもらったりする必要があるのです。

加えて、コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出を控える人が多いこともWeb集客の必要性を後押ししています。

こういった理由から、今後地方の工務店が集客を継続的に達成するためには、従来型の集客だけでなく、Web集客も同時に走らせる必要があるのです。

マーケティングの基本をおさえ実践しよう

「集客をしたい!」「売上を伸ばしたい!」という工務店に欠かせないのは、マーケティングの基礎知識です。マーケティングの基本を知らなければ、お客さんを効率良く、継続的に集めることはできません。「マーケティングの基本は知っているよ!」という方は、この項は飛ばして次章に進んでください。

◎「マーケティング」って何?

マーケティングとは、簡単にいうと「売れる仕組みづくり」のことです。

会社の商材を消費者に効率的に届ける仕組みや、その取り組みをさします。

工務店の場合、「家づくりをしたい多くの人たちに自社を知ってもらい、効率的に集客・受注をする仕組み、取り組み」などにあたります。

マーケティングの知識があれば、「ウチの工務店を知ってもらうためには○○をすべき」「Webからのお問い合わせを増やすには○○が必要」といった具体策がとれるようになります。集客を成功させるためには、マーケティングの知識必須なのです。

次の章では、「工務店のマーケティング」の基盤となる3ステップを解説します。

2. 工務店のマーケティング・基本の3ステップ

ここでは、必ず最初にやっておくべき「マーケティングの3ステップ」をご紹介します。この工程は、具体的な集客施策に着手する前にしっかりやっておきましょう。

工務店によっては、時間を要する作業になるかもしれませんが、家づくりでいうところの「基礎」の箇所ととらえ、必ず最初にかためてください。

自社のターゲット層とペルソナの明確化

まず、自社がターゲットとする顧客層と、ターゲットとなる人物像(ペルソナ)を明らかにします。

ターゲット層と人物像を明確にするとは、自社が提供する家づくりやリフォームを「誰に届けたいか?」をはっきりさせるということです。

そして、人物像(ペルソナ)に関しては、さらにくわしくイメージしていきます。「年収は450万」「家族構成は妻と子ども2人」「仕事は中規模企業で管理職」「趣味は山登りとネットゲーム」……といったように具体的に書き出し、工務店のスタッフ全員で共有しましょう。

「誰に届けたいか?」を社内で共有し、同じ意識をもってマーケティングに取り組んでいきます。

下記のシートを利用するとターゲット層とペルソナを明確にできます。

【工務店専用・ターゲット&ペルソナシート】

【ターゲット層は?】

  • 若年層(20代)
  • 子育て世代(30〜40代)
  • 子育て世代(50〜60代)
  • 高齢者層(60〜80代)

【ペルソナは?】

  • 基本情報
    • 居住エリア
    • 年齢・性別
    • 未婚or既婚
    • 子どもの有無
    • 世帯年収
    • 職業・勤続年数
  • よりくわしい人物像
    • 趣味
    • 休日の過ごし方
    • 現在の悩み
    • インターネット利用は1日に平均○時間
    • SNS利用の有無(具体的なサービス名は?)
    • 好きなWebサイト
    • よく利用するWebサイト・Webサービス・アプリ
    • どんな価値観や考えかたを持っているか?
    • 住宅に関する妻の嗜好・夫の嗜好
    • 住宅に関する外せない条件
    • 住宅情報はどうやって得るか?(Webからの場合、サイト名も)
    • GoogleやYahoo!で検索しそうなキーワードは?
      (例:「焼津 新築 一戸建て 相場」「焼津 工務店」)

現状分析で課題と強みの把握

次に、自社の現状や課題、強みなどを把握するために「現状分析」を行います。

マーケティングにおいて、現状分析は非常に重要です。なぜなら、自社の現状を把握しないことには、解決すべき「課題」がわからないため、適切な「施策」を決めることができないからです。

現状分析をするには「フレームワーク」を利用します。

マーケティングの基本的なフレームワークである「SWOT(スウォット)分析」は、初心者にも取り組みやすいので、まずは「SWOT分析」からやってみるとよいでしょう。

「SWOT分析」については、下記記事の「3-1. マーケティング戦略を立てる」にて事例とともに紹介しています。

「SWOT分析」を終えたら、マーケティング戦略でよく利用される「3C分析」というフレームワークでも現状分析を行ってください。「3C分析」については

下記の記事の「2-1. 3C分析」でくわしく解説していますのでご参考ください。

自社のコンセプトを明確に

最後は、自社のコンセプトの明確化です。

コンセプト(concept)とは、「概念・構想・観念」などを意味します。会社のコンセプトとは、簡単にいうと「自社ならではの特徴」や「他社との差別化ポイント」を明確に、かつ分かりやすく言語化したものです。

◎なぜコンセプトが重要なの?

マーケティングにおいてコンセプトが重要な理由は、2つあります。

1つめは、お客様に選んでもらいやすくするためです。

工務店やハウスメーカーは多く存在し、お客様は自分に合った工務店を見つけるのに苦労している現実があります。

こういった理由から、「ウチは国産材・地元材も扱ってます」「地域密着型で創業80年」「アフターサービスが手厚い」といった、自社だけの強みや、お客様に提供できる価値をコンセプトとして明確に伝える必要があるのです。

2つめは、コンセプトが明確になることで、ブレが起こりにくくなるためです。経営陣からアルバイトの方まで、全社的にコンセプトへの認識を持っておくことで、一貫したマーケティングが可能となります。

◎コンセプトは「企業理念」をベースとして構築

コンセプトは「企業理念」を基盤として構築します。そして、コンセプト構築に大いに役立つのは、前項で行った「現状分析」です。

コンセプトがなかなか定まらない工務店は、現状分析が足りていません。前項のフレームワークに戻り、再度深掘りしてください。

3. 【Web集客】基本施策3つ・最初にこれだけはやっておこう!

ここでは、工務店の集客に欠かせない「基本施策3つ」をご紹介します。人手不足でも、時間がなくても、最低限この3つは早い段階でやっておきましょう。

また、本章で解説する3つの施策は、第4〜7章で解説する施策の基盤にもなるため、必ず実施してください。

MEO対策

MEO対策とは、「Googleマップに自社情報を表示させる対策」です。MEO対策を正しく実施すると、マップ上に自社情報が上位表示されるようになり、お客様がGoogleマップで検索をした時に、見つけてもらいやすくなります。

MEO対策は、工務店のように実店舗を持つ会社には必須のWeb対策です。Webマーケティング初心者でも簡単に始めることができますので、早速登録しておきましょう。

MEO対策の手順は

  1. Googleマイビジネスに登録する
  2. Googleマイビジネス上の自社情報を正しく明記
  3. 中長期的にGoogleマイビジネス上の口コミや写真などを増やす

です。

ホームページ

Web集客の要となるのが、ホームページ(Webサイト)です。

なぜ「要」なのかというと、集客の設計として、最終的にホームページに誘導するような設計が基本となるためです。ホームページは最終的にはしっかりと作り込むのが理想ですが、まずはできるところから着手していきましょう。

ここでは、ホームページの「スマホ対応」「お問い合わせまでの導線」の2つを確認していきます。

◎スマホ対応になっているか?

自社ホームページをスマホ対応にする対策は重要です。一般消費者はパソコンよりスマートフォンで情報をリサーチする割合が高いというデータがあります。

GoogleマップやWeb広告を見たお客様が、あなたの工務店に興味を持ち、ホームページを訪問することを想像してみましょう。

ホームページがスマホ対応になっていなければとても見づらいため、せっかく訪問してくれたお客様もすぐにページを離れてしまいますよね。ホームページは「レスポンシブデザイン対応」にすることで、スマホ対応にできます。

◎HP内のお問い合わせまでの導線は的確か?

ホームページに訪れたお客様が、お問い合わせをスムーズにできるようになっているか確認しましょう。

  • お問い合わせボタンがわかりやすい位置にあるか?
  • 電話でのお問い合わせはスムーズにできる状態か?
  • 訪れたお客様がお問い合わせに至るまでの導線は的確か?

SEO対策

SEO対策とは、自社のホームページが検索エンジンの検索結果に表示されるための対策です。SEO対策は、コツコツと継続して取り組むことで、ホームページが検索結果の上位に表示されやすくなります。

ホームページが上位表示されるメリットは、多くの見込み顧客があなたの工務店を見つけやすくなることです。

SEO対策は、おおまかに「今すぐすべきこと」「短期的にすべきこと」「中長期的にすべきこと」に分けられます。

まずは、「今すぐ」&「短期的」の2つをできるところから進めていきましょう。

具体的に何をすればよいかは、下記の記事の「6. 【SEO対策のやり方①】自社で今すぐできる対策 3つ」と「7. 【SEO対策のやり方②】短期的に行う対策 7つ」をご参考ください。

4. 【施策①】認知してもらうための施策

工務店の集客方法は、次の「3つの施策」を柱にします。

  1. 認知してもらうための施策
  2. 行動・比較検証してもらうための施策
  3. 選んでもらうための施策

上記3つの施策を具体的に示すと下の表のようになります。

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3つの施策
①認知してもらうための施策
【優先度★★】
 ②行動・比較検証してもらうための施策
【優先度★★★】
③選んでもらうための施策

【優先度★】
Web施策・SNS広告・ポータルサイトへの出稿
・リスティング広告
・施工事例の強化(ホームページ)
・SEO対策の強化(ホームページ)
・ブログ
・SNS活用
・信頼感の強化(ホームページ)
アナログ施策・チラシ
・看板、建築幕
・車内広告
・住宅展示場、イベント
・勉強会、相談会
・営業マンによる営業

①②③の順で解説していきます。

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施策①認知してもらうための施策【優先度★★】
Web施策・SNS広告
アナログ施策・チラシ
・看板、建築幕
・車内広告

自社の存在や、工務店名を「知ってもらうための手法」です。未来のお客様、つまり、今すぐは家を建てないが、将来的に家を建てる可能性が高い人達に情報を届けます。

自社の認知に加え、興味関心を持ってもらうことや、ファンになってもらうことも意識しましょう。

SNS広告

SNS広告とは、InstagramやFacebook、LINE、TwitterといったSNSの画面上に、広告を表示させる手法です。まだ自社を知らない人に「自社を認知してもらう」ために有効な施策です。

たとえば、あなたの工務店をすでに知っている人は検索エンジンで「佐藤工務店」というように検索できますよね。しかし、あなたの工務店の存在を知らない人は社名を知らないわけですから、社名での検索はできません。

このように社名を知らない人達に情報を届けることができるのがSNS広告なのです。

◎どのSNS広告を選べばいい?

一般的には、工務店やハウスメーカーにはInstagram広告が有効、と言われることが多いですが、実は、どのSNS広告を選ぶべきかは工務店のターゲットやペルソナによって異なります。ターゲットとペルソナの利用率が高いSNSを確認し、自社にマッチしたSNS広告を選定しましょう。

各SNSのユーザー数や年齢層などについては、ガイアックスソーシャルメディアラボ様の記事が参考になります。
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/

◎SNS広告を出す前にすべきこと

Web広告での集客を検討しているなら、SNS広告よりリスティング広告を優先します。理由は、リスティング広告は「今すぐ客」をターゲットにするため、売上につながりやすいのです。

SNS広告は「未来のお客様」がターゲットです。工務店の未来を支える大切な施策ではありますが、成果につながるまで時間を要することを覚えておき、適宜活用しましょう。

◎知ってもらいファンになってもらうことを意識

SNS広告のコツは、自社を好きになってもらうことを心がけることです。SNSの特性により、宣伝色の強い広告は良いイメージをもたれない傾向にあります。

SNS広告の特徴についてくわしく知りたい方には、下記の記事が役立ちますのでご活用ください。

チラシ

チラシのメリットは、特定のエリアで展開できることと、ある程度ターゲット属性をしぼれることです。ただし、ポスティングチラシはクレームの対象になることもあるということを覚えておきましょう。

  • 新聞折り込みチラシ
    ⇒新聞を購読している家庭や年齢層にターゲティングできる
  • ポスティングチラシ
    ⇒エリア、家族形態、築年数などに応じてターゲティングできる

チラシは、読まずに捨てられることを想定し、「興味をひくチラシ」や「読まれるチラシ」を作る必要があります。デザインやキャッチコピー、イラスト、写真など工夫するとともに、QRコードを入れ、興味を持った人が手間をかけずにホームページを見れるようにしましょう。

看板・建築幕

屋外に設置する「看板」は、従来型の定番手法でありながら、地域密着型の工務店にとっては今もなお有効です。

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【看板の主な種類】
◎店舗の看板
・工務店の前を通行する人に知ってもらうのに有効
【店頭看板のポイント】
 ・工務店名とあわせ、明確なキャッチコピーやコンセプトが伝わるキーワードなどを入れる
 ・どういった人が店頭看板の前を通るか?をしっかりリサーチし、その人達にささる看板を目指す

◎野立て看板
・車で移動することがメインの地域にとっては有効
【野立て看板のポイント】
 ・看板を見た人が簡単にお問い合わせができる工夫を
 ・あわせて、ホームページに簡単にアクセスできる工夫もする
 ・どういった人が看板の前を通るか?をしっかりリサーチすること

◎「建築幕」は近隣住民へのPRに有効

施工中の家に張る「建築幕」には、工務店名や会社のロゴなどを印字します。現場周辺の方に社名を知ってもらうにはかなり効果的な手段です。

建築幕は一般的に、比較的規模の大きい施工会社が実施することが多いのですが、最近では地方の中小工務店でも活用するところが増えてきています。

車内広告

車内広告には、電車・バス・タクシーがあげられます。ターゲット層がどういった移動手段を利用するかをリサーチしてから出稿しましょう。

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【車内広告の主な種類】
◎電車内
・ターゲットが電車を利用する場合には有効
・例えば、電車通勤の会社員、通院で電車を利用する高齢者など

◎バスの車内
・ターゲットがバスを利用する場合には有効
・例えば、高齢者、子育て世代の家族など

◎タクシーの車内
・地域の方でタクシーを利用する人とシチュエーションをイメージ
・その対象者&シチュエーションに合った広告を
・例えば、高所得者の会社員、病院に行く高齢者など

車内の広告は、ターゲットは、どういった状態で広告を見ることになるのか?を細かにイメージすることが大切です。

「どんな時間帯に?」「どこに向かっている時に?」「どんな気持ちでいる時に?」……と、ターゲットのおかれている状況をできるだけ鮮明にイメージすることで、より効果的なキャッチコピー、デザインで広告を作成できます。

5. 【施策②】行動・比較検証してもらうための施策

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施策②行動・比較検証してもらうための施策【優先度★★】
Web施策・ポータルサイトへの出稿
・リスティング広告
・施工事例の強化(ホームページ)
・SEO対策の強化(ホームページ)
・ブログ
・SNS活用
アナログ施策・住宅展示場、イベント
・勉強会、相談会

ニーズがはっきりしていて、検索したり口コミを比較したりと行動意欲が高い人に向けた手法です。お問い合わせや資料請求、展覧会・相談会への参加といった行動をうながします。

ポータルサイトへの出稿

家を建てようと思っている人は、SUUMOやHOME’Sといったポータルサイトを利用することが多いです。お客様は、地域の工務店を探すためにポータルサイト内で検索する傾向もあるため、サイトに工務店の情報を掲載するのは効果があります。

ただし、ポータルサイトに掲載する場合には、「施工事例」や「お客様の声(会社の評判)」などの件数をできるだけ増やし、お問い合わせやホームページへの訪問につながるよう工夫が必要です。また、競合との差別化も意識しましょう。

リスティング広告

リスティング広告とは、キーワードを指定し、検索エンジンの検索結果に表示させる広告です。リスティング広告は、検索エンジンで検索する人……つまり、「ニーズがはっきりしているユーザー」に向けた施策なので、お問い合わせや資料請求などの成果につながりやすいです。

工務店がリスティング広告を活用する際には、「地域名」を入れたキーワードを検討しましょう。

たとえば

「焼津 工務店」「焼津市 一戸建て 新築」
「焼津市 リフォーム 工務店」「注文住宅 焼津」

といった形です。

リスティング広告の基本やメリットを知りたい方には、下記の記事がおすすめです。

施工事例の強化(ホームページ)

ホームページには、施工事例(事例紹介)が十分に掲載されていますか?

自社サイトに訪問してくれた方に、お問い合わせや資料請求をうながすためには、「こんな家を作っています」という実績を分かりやすく証明する必要があります。

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【施工事例を強化するコツ】
◎競合のHPの施工事例をリサーチ
◎競合との差別化を意識する
◎良質な写真を十分に掲載する
◎施主さまのリアルな声を掲載
◎これから家を建てる人が知りたい情報を十分に載せる
◎読んだ人が追体験できるようにストーリー性を意識
◎文章のボリュームが多くなりすぎないよう注意
◎キャッチコピー、見出しを上手に活用する
◎ページの読み込みがスムーズにされるよう写真を適切なサイズにする

SEO対策の強化(ホームページ)

先にも解説したとおり、SEO対策は継続的な取り組みが欠かせません。

◎SEO対策の強化が必要な理由とは?

自分に合う工務店を探している人は、検索エンジンを活用して、工務店を比較したり相談会をリサーチしたりといった行動をしています。

こういった「検索エンジンを活用する人」への露出を増やすために、SEO対策を強化する必要があります。検索結果で自社ホームページが上位表示されることにより、流入は確実に増えます。

ここでのポイントは、リスティング広告以外(自然検索)で上位に表示される機会を増やすということです。

◎なぜ自然検索での上位表示が重要なの?

リスティング広告を見て興味を持ち、クリックする人は多いのですが、ユーザーの中には、広告をまったく信用せずクリックに至らない人も一定数います。こういったユーザーは、広告以外で上位表示されているサイトは「信頼性があり有益だから、Googleに評価されている」ということを知っているユーザーです。

このようにSEOの仕組みを理解している人達は年々増加しています。よって、リスティング広告だけに頼らず、SEO対策も強化し自然検索での上位化も目指していきましょう。

SEO対策強化の代表的な手法は「自社ブログ」や「SNSの活用」です。次項では、この2つについて解説します。

ブログ

自社ブログの運用は、ホームページのSEO対策強化に有効です。なぜなら、Googleは「独自性のあるWebサイトを評価する」と公言しているためです。独自性(オリジナリティ)を高めるために効果的なのが、ブログやYouTube動画のような独自コンテンツです。

お客様の困りごとを解決するブログ記事や、有益なお役立ち情報を提供する動画などにより、信頼感の獲得を目指します。

また、多くのブログや動画を発信していくことで、自社を認知したり興味を持ってくれるお客様が増えるため、ブログや動画経由でホームページに流入する割合も確実にアップしていくでしょう。

◎ブログって何を書けばいいの?

結論から言うと、ブログには「お客様が知りたいこと」を書くべきです。「自分が書きたいこと」ではなく、あくまでお客様視点でネタを選ぶことが大事です。

自社ブログの基礎知識については下記の記事が参考になります。

SNS運用

企業のSNS活用には、「SNS広告」と「SNS運用」があります。

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【企業のSNS活用】活用の目的
 SNS広告・知ってもらうための施策
 SNS運用・興味関心をひき、ファンになってもらうための施策

本項で解説するのは、「SNS運用」についてです。

◎SNS運用が工務店に欠かせない理由

工務店のターゲット層でもっとも多いのは、20〜40代の子育て世代かと思います。この年齢層はSNSの利用率が多い傾向にあり、リサーチする際は検索エンジンに加え、SNSもフル活用しています。工務店やハウスメーカーの施工事例写真や口コミなどの収集に活用しているのです。

◎住宅の魅力をアピールできるInstagram

工務店やハウスメーカーが積極的に運用しているSNSは、Instagramです。インスタグラムは写真や動画といったビジュアルで見せる特性があり、工務店の商材にマッチしています。住宅を検討しているお客様の中には、理想の家づくりのイメージをInstagramで検索しているユーザーも多いです。

◎TwitterやLINEはどうする?

Instagram以外のSNSについては、各SNSの特性と、ターゲットユーザーの利用率などを加味し運用するかどうかを検討していきましょう。

「インスタはやっていません」というお客様に情報を届けるには?といった観点で選定するのもひとつです。

SNSを活用してWebサイトに集客するための方法については下記記事がおすすめです。

住宅展示場・イベント

住宅展示会やイベント、完成見学会などへの来場は、お客様と工務店の両者にとって大切な工程です。

お客様は、物件を内観することで理想の家づくりのイメージをふくらませることができます。工務店にとっては、自社が提供できる価値をリアルに実感してもらえる貴重なフェーズです。

また、こういったイベントではお客様のリスト(連絡先)を得ることができます。個別相談会やお見積もりといったアクションにもつなげることができるため、顧客視点をしっかり持ったうえで企画しましょう。

◎参加しやすい工夫をしよう!

リアルなイベントには、お客様が参加しやすい仕組みや、行ってみたくなる工夫が必要です。

たとえば、参加しやすい仕組みでいうと、イベントや完成見学会の告知・報告を、毎回Instagramで発信することです。

毎回必ず発信することにより、見込み顧客はあなたの工務店のInstagramをフォローしておくだけで、イベントや完成見学会の開催日を知ることができます。

勉強会・相談会

住宅やローンに関するセミナー、個別相談会も積極的に開催していきましょう。

◎相談会はZoomによるWeb相談にも対応しておこう

個別相談会のポイントは、「オンライン対応」もあわせて行うことです。「対面・オンライン」の両方に対応できるようにしておけば、お客様が都合のよい方を選択できます。

◎勉強会はYouTube動画で代用も

これまでは勉強会に足を運んでくれるお客様も多かったのですが、コロナの影響もあり、参加してもらうのが難しい状況が続いています。こういった背景もあり、家づくりの基本知識や住宅ローンのしくみなどの知識習得に、WebセミナーやYouTube動画、ブログ記事といったコンテンツを活用する人が増えています。

住宅を購入する方に欠かせない知識は数多くありますよね。それら一つひとつを動画にし、YouTubeで公開していくこともおすすめです。

6. 【施策③】選んでもらうための施策

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施策③選んでもらうための施策【優先度★★】
Web施策・信頼感の強化(ホームページ)
アナログ施策・営業マンによる営業

すでに接点を持っているお客様に自社を選んでもらうための手法です。どんなに多く集客できても、この段階でお客様に選んでもらえなければ、成約にはつながりません。

お客様にとっては大きな決断をともなうため、お客様の不安を少しでも軽減させるために、細かなところまで気を配る必要があります。

信頼感の強化(ホームページ)

成約まであと1歩……。この工程でのお客様は、「本当にこの工務店に決めて大丈夫か?」「A工務店ではなく、B工務店にして問題ないか?」といったことを最終確認する行動となります。

このフェーズでお客様は、工務店のホームページやWeb上の口コミから、信頼してもいい「理由」を確認しています。

◎信頼できる「根拠」をHP内に増やす

工務店を信頼できる根拠をお客様は探しています。それは、「数字」や「実績」、そして「人」です。

具体的に言うと、ホームページの「会社概要」「企業理念」「社長のごあいさつ」「スタッフ紹介」などが該当します。これらの内容が濃いものになっているか確認しましょう。お客様が知りたくなるであろう情報は網羅されていますか?

◎自分が家を建てることをイメージしてみましょう

住宅は大きな買い物なので成約は慎重になります。自分が工務店と契約することを想像し、締結前に知っておきたい工務店の情報をイメージしてみましょう。

上記2点を確認する過程で、新規でWebサイト制作をしたい、あるいは既存のサイトを見直したいケースが出てくるかもしれません。

新規でWebサイトを作成したい方には下記記事がおすすめです。サイト制作の流れをフロー図で解説していますのでご活用ください。

サイトリニューアルを検討したい方には、下記記事が参考になります。

営業マンによる営業

成約まであと少しという工程では、必ず営業スタッフがお客様と対面する機会があります。失礼のないよう慎重な注意を払うとともに、営業の品質を高いものに保ちましょう。

「営業担当の方が非常に親身だったので、ここに決めた」「営業マンに誠意を感じた」という成約者の声は意外と多いものです。最後まできめ細かな対応をし、クロージングにつなげましょう。

7. まとめ

最後に、本記事で解説してきた「工務店の集客方法」についてまとめます。

工務店の集客の成功のポイントは、下記の2つです。

  • Web集客とアナログ集客を掛け合わせる
  • マーケティングの基本をおさえ実践する

工務店のマーケティングは、次の3ステップが基本となります。

  1. 自社のターゲット層とペルソナの明確化
  2. 現状分析で課題と強みの把握
  3. 自社のコンセプトを明確に

次にすべきは、3つのWeb施策です。

  1. MEO対策
    Googleマップに表示されるようにする
  2. ホームページ
    「スマホ対応」「お問い合わせまでの導線」
  3. SEO対策
    「今すぐすべき施策」と「短期的な施策」に着手

工務店の集客では、次の「3つの施策」が柱になります。

  1. 認知してもらうための施策
    • SNS広告
    • チラシ
    • 看板、建築幕
    • 車内広告
  2. 行動・比較検証してもらうための施策
    • ポータルサイトへの出稿
    • リスティング広告
    • 施工事例の強化(ホームページ)
    • SEO対策の強化(ホームページ)
    • ブログ
    • SNS運用
    • 住宅展示場、イベント
    • 勉強会、相談会
  3. 選んでもらうための施策
    • 信頼感の強化(ホームページ)
    • 営業マンによる営業

以上が本記事のまとめです。

「Web広告を運用したいがくわしい人材がいない」「とにかく早く集客の効果を出したい」といったお悩みを抱えている場合には、ぜひ弊社までご相談ください。

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