【徹底解説】SNS広告とは?基本から成果を上げる運用ポイント

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を日常的に利用しているユーザーは年々着実に増加しており、企業のSNS広告の配信も必要性を増しています。

実は、他のインターネット広告ではアプローチできないユーザー層ターゲットに集客できるのがSNS広告です。

自社に適したSNS広告を導入することで、より広いターゲット層に効果的に広告を届けられるようになります。

この記事でわかること

  • SNS広告の目的・仕組み・メリットなどの基礎知識
  • 主要SNS広告の種類と特性
  • SNS広告運用の効果を上げるポイントと注意点

加えて、SNS広告の成功事例も説明してまいりますので、自社のSNS広告の選定にご活用いただけます。

では、さっそく解説していきます!

目次

1. SNS広告とは?

SNS広告とは、InstagramやFacebook、LINE、Twitter、YouTube、TikTokといったSNSに配信する広告のことで、SNSマーケティングの施策のひとつです。

SNS広告を配信すると、ターゲット層のSNS画面に自社の広告を表示させることができます。

本章では、SNS広告の基礎知識を解説していきます。

SNS広告の目的

SNS広告の目的は、企業によって異なり、代表的なものとして「認知拡大」があげられます。

認知拡大とは、潜在層を含むより広いユーザーに、自社の商品やサービスを知ってもらうことです。

潜在層とは、簡単にいうとあなたの会社の「未来のお客様」のことで、まだ商品やサービスの必要性を自覚していないユーザーを指します。

SNS広告の目的は、「認知拡大」の他には、「ファンの育成」「ブランド好意度の向上」「購入意向の向上」などがあります。

【SNS広告の主な目的】

あらたなユーザー(未来の顧客)を対象として

  • 企業や商材を認知してもらう →認知拡大
  • キャンペーンを行う →ファン育成ブランド好意度の向上

潜在層や顧客を対象として

  • WebサイトやECを再訪問してもらう →購入意向の向上

SNS広告の特徴と種類

SNS広告を他のWeb広告と比較すると、

  • ターゲティング精度が高い
  • 広告のプッシュ感がなく、抵抗を感じる人が少ない
  • 他の広告ではリーチできないユーザー層に広告を届けられる
  • 少額から始められる

などの特徴が挙げられます。

SNS広告の主な種類は、Facebook、Instagram、Twitter、LINE、YouTube、TikTokの6つで、SNSごとにさまざまな配信面の種類があります。

SNS広告の種類や特徴について、くわしくは下記記事で解説していますのでご参考ください。

SNS広告とリスティング広告の違い

SNS広告とリスティング広告の違いを表にまとめると次のようになります。

【SNS広告とリスティング広告の違い】

スクロールできます
SNS広告 リスティング広告
ターゲットとなるユーザー潜在層
(まだ悩みを自覚していない)
顕在層
(悩みが表面化し自覚している)
検索意欲低い
(まだ検索に至っていない段階)
高い
(検索し解決策を探す段階)
広告の配信先ユーザーのSNSの画面
(ユーザーのタイムラインやストーリーズなど)
検索エンジンの検索結果の画面
(上部または下部の1〜3件に表示される)

リスティング広告は、検索エンジンで「検索する」ユーザーに向けての広告です。つまり、リスティング広告は、検索されることを前提としています。悩みが顕在化し、そのお悩みを言語化できている、「解決したい意欲の高い状態のユーザー」を対象とする広告です。

対して、SNS広告は、主に「まだ検索していない」ユーザーに向けての広告です。

「まだ検索していない」ユーザーとはどういう人かというと、お悩みや解決したい問題はあるものの、それらがまだ顕在化していないユーザーです。

こういった潜在層は、悩みや問題を抱えつつも、自覚がないあるいは自覚が極めて弱いため、「検索する」という意欲的な行為にはまだ至っていません。

検索エンジンは毎日は使わないという方でも、SNSは毎日必ず利用する、SNSで情報を収集している、というユーザーは非常に多いため、こういった「まだ検索していない」潜在層のユーザーに向けて活用できる広告がSNS広告です。

◎SNS広告で「認知」のユーザー層の入り口を広げる

SNSマーケティングの実績で有名なhotto link(ホットリンク)という企業が提唱しているSNS時代の購買行動モデルに「ULSSAS(ウルサス)」と呼ばれるものがあります。

参考:ULSSAS(ウルサス)とは?|株式会社ホットリンク

従来型のマーケティングモデルではカバーしきれない箇所に着目し、デジタルマーケティング時代にフィットするよう構築されたマーケティングフレームワークが「ULSSAS(ウルサス)」です。

画像転用:ULSSAS(ウルサス)とは?|株式会社ホットリンク
UUGC※(投稿・広告)
【認知】
←SNS広告
LLike(いいね!)←SNS広告
SSearch1(SNS検索)
SSearch2(Google/Yahoo!検索)←リスティング広告
AAction(購買)
SSpread(拡散)
※UGCとは、企業ではなく人々の手によって生み出された(口コミのような)コンテンツを指します。

この新しい購買行動モデルで見ると、SNS広告は購買行動の入り口にあたる「認知」、そして「いいね!」のユーザー層に向けた広告であることがわかります。リスティング広告は、4つめの段階「Google/Yahoo!検索」のユーザー層が対象となります。

「認知」の段階のユーザー、つまり「潜在顧客」への間口を拡げることを強みとするインターネット広告が、SNS広告なのです。

SNS広告とSNS投稿の違い

「通常のSNS投稿とSNS広告はどう違うのか?」といった疑問を持たれている方も多いです。

SNS広告とSNS投稿の違いを表にまとめると次のようになります。

【SNS広告とSNS投稿の違い】

SNS広告 SNS投稿
配信先(対象者)主にフォロワー以外
(まだ接点がないユーザーが主な対象)
主にフォロワー
(すでに接点があるユーザーが対象)
配信の用途・目的認知獲得
ファン化の促進
Webサイトへの誘導

など
・企業のお知らせ
・企業ブランディング

など
発生する料金あり
(表示回数やクリック数などに応じて変動)
なし

SNS広告とSNS投稿の違いは、

  • SNS投稿 →すでに企業や商材を知っているユーザーに向けた投稿
  • SNS広告 →それ以外のユーザーを主対象とした広告配信

と、とらえておけば大丈夫です。

厳密にいうと、SNS広告はすでに接点がある顧客をターゲットとした広告配信も可能ですが、メインはまだ接点のない「未来のお客様」が対象です。

2. SNS広告の仕組み

SNS広告の仕組みは、厳密にいうとSNSによって異なりますが、基本構造は同じです。

本章では、SNS広告による集客の仕組みについて説明していきます。

SNS広告の集客の仕組み

SNS広告で集客する仕組みは、大まかに次のようになっています。

【SNS広告による集客の仕組み】

・自社の商材とターゲットにマッチしたSNS広告を選定する
 ↓
・ターゲティング設定を行う
(どういった属性のユーザーにどういった表示方法で広告配信するかを細かく決める)
 ↓
・ターゲティングしたユーザーのSNS上に自社の広告が表示される
 ↓
・広告を見たユーザーが「クリック」「シェア」といったアクションをする
 ↓
・広告を経由してユーザーがWebサイト・LP・ECサイトに訪れる
 ↓
・「認知」「購入」「フォロー」などに至る

細かなターゲティングをしたユーザーのSNS上に、自社の広告を露出させ、ユーザーに「クリック」「いいね」「シェア」「コメント」といった何らかの反応をしてもらうことにより集客につなげる仕組みです。

3. SNS広告運用を検討すべき企業とは?

SNS広告の運用を検討すべき企業は、

  • 事業を拡大したい企業
  • 企業やブランドの好意度向上を目指す企業
  • 他のWeb広告による成果が頭打ちになっている企業

の3パターンが代表的です。ひとつずつ解説いたします。

事業を拡大したい

事業を拡大する際には、「認知拡大」に力を入れるべきタイミングです。

SNS広告は認知獲得に有効なので、ぜひ活用しましょう。

ユーザーのSNSの利用シーンや活用スタイルは多岐にわたり、SNS広告ではSNSの活用シーンにあわせた配信面(フォーマット)で広告を配信するため、リーチの幅が広いという強みがあります。

企業やブランドの好意度をアップさせたい

SNS広告では、「企業」「ブランド」「商品」「サービス」の好意度向上が可能です。

高品質訴求ポイントをおさえたクリエイティブ(写真・動画・キャッチコピー)を作成することにより、広告を目にしたターゲットに対し、自社の好意度をプラス方向に引き上げることができます。

他のWeb広告による成果が頭打ちになっている企業

リスティング広告ディスプレイ広告(GDN・YDAなど)を一定期間配信していると、企業によっては、以前と比較して成果が出にくくなってくるケースがあります。

こういった場合、他のユーザー層(潜在層)にリーチを広げるために、SNS広告を活用します。

リスティング広告やディスプレイ広告は、ニーズが顕在化した「今すぐ客」に特化したアプローチですよね。よって、ある程度、配信を継続すると流入やコンバージョンが頭打ちになることがあるのです。

ちなみに、Web広告は「購入や成約に近いところ」から施策していくのが鉄則で、リスティング広告やディスプレイ広告などによる「今すぐ客」の集客を優先します。

リスティング広告をまだ行っていない企業は、ぜひ検討をおすすめします。リスティング広告の基礎知識については下記記事をご参考ください。

4. SNS広告のメリット

SNS広告のメリットは、

  1. コストパフォーマンスがよい
  2. 少額から始められる
  3. 若年層にリーチできる
  4. 拡散されることでリーチを広げられる
  5. ファン獲得・ブランドの認知拡大ができる

の5つです。ひとつずつ解説していきます。

①コストパフォーマンスがよい

SNS広告は、費用対効果が期待できる広告です。なぜなら、ユーザーのクリック数やユーザーのタイムラインに広告が表示された回数(インプレッション数)、いいねやシェアといったユーザーの反応の回数によって料金が決まるため、余計な広告費が発生しません。

また、他のインターネット広告と比較すると、SNS広告はクリック単価が低いこともコストパフォーマンスに優れている要因のひとつです。

②少額から始められる

他のWeb広告と比較すると、SNS広告は比較的少ない予算で始められます。

広告を配信する目的や達成したいKPI値にもよりますが、月々の費用を3〜5万円に収めるケースもあるため、中小企業にも負担が少ないです。

各SNS広告の費用や、月の予算目安については、下記記事で解説していますのでご参考ください。

③若年層にリーチできる

SNSを利用するユーザーの年齢層で、圧倒的に多いのが10〜30代を中心とした若い世代です。若年層のユーザーは日常で積極的にSNSを利用しているため、こういったユーザーに対して情報をリーチできるというメリットがあります。

④拡散されることでリーチを広げられる

リスティング広告やディスプレイ広告とは異なり、SNS広告は「拡散される」という性質があります。

ユーザーのタイムライン上に表示された広告に対し、ユーザーは「いいね」や「シェア」といったアクションを起こせます。それによって、自社の広告が二次拡散され、より多くの潜在層に届けられる可能性があります。

⑤ファン獲得・ブランドの認知拡大ができる

あなたの企業のSNS広告を見たユーザーが「共感」を強く感じた場合、企業アカウントをフォローしてくれるなどのファン化を見込めます。

また、SNS広告は、あなたの企業の商品やサービスをまだ知らない「非認知層」にも情報を届けられる性質があるため、ブランドの認知を拡大できるというメリットもあります。

5. どのSNS広告を選ぶべき?主要SNS広告の特性と費用

本章では、主要6大SNS広告をくわしく解説していきます。

どのSNS広告を選ぶべきかを判断するポイントのひとつに、プラットフォームの利用者数があります。

下記の一覧表では、SNSをアクティブユーザーの多い順に並べましたので比較してみてください。

【6大SNS広告・月間アクティブユーザー数が多い順】

6大SNS広告の比較表

ここからは、企業によく活用されている順にSNS広告を解説していきます。

5-1. Facebook広告

【Facebook広告】

Facebook広告の特性と費用

FacebookはSNSの中で唯一、実名で登録するプラットフォームで、ユーザー自身が入力した個人の詳細データ(氏名・年齢・居住地・勤務先・学歴など)をもとに広告を配信するしくみです。

広告の管理画面ではInstagramやMessenger、提携するアプリやWebサイトなどにも広告配信が可能となっています。

Facebookはビジネス目的で利用するユーザーが多く、ビジネス関連の商品やサービス、BtoB商材などと相性がよいです。

広告のフォーマットは、画像広告、動画広告、カルーセル広告(複数の静止画をスワイプで表示)、コレクション広告、スライドショー広告、ストーリーズ広告などがあり、広告配信面はフィードをはじめ、10種類以上の多種多様な配信面が用意されています。

広告費用は、インプレッション課金(1,000回表示されるごとに料金が発生)か、クリック課金(クリック数に応じて料金が発生)の2つの課金形態がメイン。

自社で広告費の限度を決められるため、予算がコントロールしやすいです。

Facebook広告の種類や予算目安などについては、下記記事の「4. Facebook広告の種類とその特徴、費用」にて、画像付きでくわしく解説していますのでご参考ください。

5-2. Instagram広告

【Instagram広告】

Instagram広告の特性と費用

Instagram広告は、Facebookに登録された個人情報を活用し、同じアルゴリズムを採用しています。よって、Facebook広告と同様、信憑性のある細かなターゲティングが可能となっています。

Facebook広告の管理画面からFacebook広告と同じように配信でき、Instagram広告を選択するだけで簡単に出稿できます。

インスタ広告は、良い意味で「広告っぽさ」が少なく、広告特有のプッシュ感がないため、ユーザーに受け入れられやすいという特性があります。

Instagram広告のフォーマットは、画像広告、動画広告、カルーセル広告、ストーリーズ広告、発見タブ広告などがあります。

広告配信面はフィードやリールをはじめ、ECサイトへの導線にできるショッピング広告や、ユーザーとコミュニケーションが可能なアンケート広告などバリエーションが豊富です。

広告費用は、インプレッション課金クリック課金の他に、インストール課金(アプリのインストールに応じて料金が発生)、動画再生課金(動画の再生に応じて料金が発生)があり、計4つの課金システムとなっています。

Instagram広告の種類や予算目安などについては、下記記事の「5. Instagram広告の種類とその特徴、費用」で画像付きでくわしく解説しています。

5-3. Twitter広告

【Twitter広告】

Twitter広告の特性と費用

Twitterはリアルタイム性が特徴のSNSです。Twitter広告は、この「リアルタイム性」にフォーカスした広告配信に強いです。

具体的な例をあげると、「転職したいなあ」といったユーザーの「つぶやき」や、Twitterの「トレンド」を意識したキーワードで配信すると、リアルタイムでTwitterをみている人のタイムラインに広告を表示させることができ、アクティブユーザーが広告に反応しやすいのです。この特性はTwitter広告ならではといえます。

また、Twitterは余暇やすきま時間に閲覧している人が多いSNSなので、同じように趣味に関することや、「余暇」や「すきま時間」に活用する商材は相性がよいです。例としては、オーディオブックやマンガアプリ、ゲームアプリなどがあげられます。

反対に、サプリメントや健康食品、ショッピングなどはTwitter広告以外の、他のSNS広告の方がマッチしています。

Twitter広告のフォーマットは、テキストと組み合わせたフォーマットが主流で、画像広告、動画広告、カルーセル広告などがあります。

広告配信面は3種類で、主にタイムラインに広告を表示させるプロモ広告(旧プロモツイート)、タイムラインに自社アカウントを表示させるアカウント獲得広告(旧プロモアカウント)、主にトレンドリストに表示させるTwitterテイクオーバー(旧プロモトレンド)があります。

広告費用は、インプレッション課金クリック課金インストール課金動画再生課金に加え、フォロー課金(アカウントをフォローされた時に料金が発生)と、エンゲージメント課金(リツイートやいいねといったエンゲージメント数に応じて料金が発生)があり、計6つの課金形態がとられています。

Twitter広告の種類や予算目安などについては、下記記事の「6. Twitter広告の種類とその特徴、費用」で画像付きでくわしく解説しています。

5-4. LINE広告

【LINE広告】

LINE広告の特性と費用

LINEは国内で最も利用頻度が多いコミュニケーションアプリです。アクティブユーザーの母数が多いため、LINE広告はどの年齢層へのリーチも取りやすいといった特性があります。

LINE広告は、基本的にどの商材にもマッチしますが、特に相性が良いのは、購入や申し込みの検討期間が短い、あまり高額でない商材です。

LINE広告は家族や友人と連絡をとっている時や、LINEニュース、LINEマンガを見ている時などに表示されますよね。こういったシチュエーションの時は、購入の意思決定がすぐできるリーズナブルな商材の方がコンバージョンにつながりやすいのです。

LINE広告のフォーマットは、画像広告、動画広告、カルーセル広告で、4パターンの画像サイズ(Card、Square、Vertical、Small Image)が用意されています。

広告配信面は、もっともユーザーの目に止まりやすいトークリストをはじめとし、およそ14種類とバリエーションが豊かです。

広告費用は、インプレッション課金クリック課金に加え、友だち追加課金(友だちが追加された時に料金が発生)の計3つの課金形態です。

LINE広告の種類や予算目安などについては、下記記事の「7. LINE広告の種類とその特徴、費用」で画像付きでくわしく解説しています。

5-5. YouTube広告

【YouTube広告】

YouTube広告の特性と費用

Youtube広告は、動画の前後や途中に広告を流したり、スキップできないタイプの配信面があったりと、広告が試聴されやすい構造になっています。テレビCMをイメージしていただけると分かりやすいかと思います。

Youtubeは幅広い年齢層が利用し、利用者数も多い動画プラットフォームなので、一般マス層に向けた幅広い商材に活用でき、リーチもしやすいです。

また、認知獲得に向く配信方法(配信面)から、購入や成約に向く配信方法まで用意されており、どの顧客層にもアプローチが可能です。

Youtube広告のフォーマットは、静止画広告動画広告で、広告配信面は6種類以上用意されており、それぞれのユーザー行動にフィットする表示形態となっています。

広告費用は、動画再生課金インプレッション課金クリック課金の計3つの課金形態です。

Youtube広告の種類や予算目安などについては、下記記事の「8. YouTube広告の種類とその特徴、費用」で画像付きでくわしく解説しています。

5-6. TikTok広告

【TikTok広告】

TikTok広告の特性と費用

TikTokは他のSNS動画に比べ、「ながら試聴」をするユーザーの割合が少なく、集中して動画を閲覧する傾向があります。TikTok広告はこういった特性を活かし、ユニークな広告形態でコンバージョンを獲得しています。

TikTokは、10〜20代前半のユーザーが多いため、TikTok広告は高額な商材には向きません

購入の意思決定がすぐできる比較的低価格な商材や、動画での訴求に向くダイエットや美容の商材(高すぎないもの)は相性が良いです。

TikTok広告のフォーマットは、静止画広告動画広告の2種類。広告配信面は起動時に全画面に表示される起動画面広告、ハッシュタグを活用したチャレンジ広告、試聴ページに表示されるインフィード広告運用型広告があります。

TikTok広告の費用はどれも高額です。TikTok広告を検討している方は、比較的コストがおさえられるフィード広告のプランか、運用型広告を活用するのがおすすめです。

TikTok広告の広告費用は、動画再生課金インプレッション課金クリック課金に加え、期間契約型(事前の契約期間に応じて料金が異なる)があり、計4つの課金システムとなっています。

TikTok広告の種類や予算目安などについては、下記記事の「9. TikTok広告の種類とその特徴、費用」で画像付きでくわしく解説しています。

6. SNS広告運用の成果を上げる重要ポイント3つ

①広告運用の基本ルールを遵守する

SNS広告だけにかぎらず、広告を運用する際には「基本ルール」を理解しておくことが不可欠です。

広告運用は、次の4つの手順で進めます。

  1. 広告を運用する目的を決める
  2. その広告で、誰に、どんなタイミングで、何を伝えたいかを決める
  3. 顧客行動に合わせ広告を設計する
  4. 広告運用で達成したい目標値を決める

特に「ターゲットを明確にすること」と「広告の設計」は、非常に重要となります。

上記4つの広告運用の手順については、下記記事の「7. 効果的なWeb広告運用の手順|基本4ステップ」にてくわしく解説しています。SNS広告を始める前に、ぜひ参考にしてみてください。

②広告の遷移先を最適化しておく

SNS広告の遷移先とは、ユーザーがSNS広告をタップした際に表示される、WebサイトECサイトLPのことです。

どんなに素晴らしい広告クリエイティブだったとしても、これら遷移先が最適化されていなければ、最終的な成約にはつながりません。

広告の遷移先を最適化するコツは複数ありますが、

  • ユーザーがタップした広告からの流れを汲んだサイトやページにする
  • ユーザーが欲しい情報をしっかり提供する

最低限この2つは意識しましょう。

たとえば、SNS広告ごとにLPを作成するのも最適化のひとつです。

【例】YouTube広告とTikTok広告の動画広告とLP

同じ動画広告でもYouTube広告とTikTok広告では、広告動画内でユーザーに伝え切れる内容量に差があるため、遷移先を同じLPにすると、かなりの確率で離脱となります。

◎YouTube広告→
・動画形態や長さによっては詳細の入り口まで伝えられる

◎TikTok広告→
・動画時間が短く内容はほとんど伝えられない
・親和性のあるクリエイティブにする必要があるため訴求がYouTube広告とは異なる

……このようにYouTube広告とTikTok広告では、動画広告の性質が異なります。

よって、遷移先のLPは「動画広告でどこまで訴求できているか?」「LPのヘッダーは、広告の流れを汲んだキャッチコピーやアイキャッチ画像になっているか?」などを踏まえて、別のものを用意するのがベストです。

③指標を設定し、効果測定を行う

SNS広告を運用する際には、ゴール設定(KGI)その指標(KPI)を必ず設定し、効果測定を行いましょう。

広告運用の指標として、一般的に用いられる数値は次の2つです。

 CPA(購入の平均コスト)→1CV獲得にかかった費用
 ROAS(広告費用対効果)→広告費に対する売り上げ(%)

CPAとROASを、状況に応じてKGIやKPIに設定します。

たとえば、複数の商品を取りそろえているECショップの場合、商品の価格がバラバラなので、CPA(CV1件の獲得にかかった費用)を指標にしても判断しづらいケースが多いです。こういった場合は、ROAS(広告費に対する売り上げ)をKGIに設定します。

◎広告は配信してからがスタート。「効果測定」の重要性

SNS広告をはじめ運用型広告は、出稿してからが肝心です。数値の効果測定を行い、PDCAサイクルをまわしていきます。

SNS広告の効果測定に使用する指標は、SNSの種類によっても独自の指標があったり、SNS広告の目的によって確認すべき指標が異なったりします。

【例】Facebook広告&Instagram広告の場合

  • 目的:認知拡大 →インプレッション数やリーチ数を確認
  • 目的:興味・関心の醸成 →クリック数やエンゲージメント数、動画試聴時間、リード数などを確認
  • 目的:購入や成約(コンバージョン)→コンバージョン数、来客数などを確認

7. 【中小企業】SNS広告の成功事例

Facebook広告 | 潜在顧客との接点を持てるSNS広告を選択

【リノベ不動産】

リノベ不動産のトップページ
画像引用:リノベ不動産公式サイト

株式会社WAKUWAKUが運営するリノベ不動産は、中古物件の購入からリノベーションまでをワンストップで提供している企業です。

リノベ不動産さんは、下記の目的に有効なFacebook広告(画像広告と動画広告)を選択したとのこと。

  • まだ広く知られていない「中古物件のリノベーション」をターゲット層に認知させる
  • 積極的に潜在顧客と接点を持つ

加えて、より多くの潜在層にアプローチをするために、Instagram広告も継続的に配信したそうです。

効率的に広告を配信するためにキャンペーン予算の最適化を実施し、その結果サービスの認知獲得をしつつ、獲得単価を低くおさえて、お問い合わせ件数を継続的に伸ばすことに成功したようです。

POINT

  • 高額な商材と相性がよいSNS広告を活用
  • 高額な買い物は関心が高まった時に問合せをするケースが多いため、インスタ広告も同時に配信
  • キャンペーン予算の最適化により運用工数を削減

Instagram広告 | リーチしづらかった若い世代に動画広告を配信

【佐渡汽船株式会社】

佐渡汽船株式会社のトップページ
画像引用:佐渡汽船【公式サイト】

1913年設立の佐渡汽船株式会社さんは、リスティング広告に加え、Instagram広告とFacebook広告で、若年層への認知を大幅に拡大し、申し込みの獲得も多数実現したとのこと。

SNSで情報をリサーチすることが多い若年層をターゲットに、

  • Instagramのストーリーズ動画広告
  • Facebook広告の動画広告

を実施し、コメントや申し込みを多数いただいたようです。

佐渡汽船さんはその後も積極的にキャンペーンを行い、認知をひろめており、各SNSのフォロワー数も確実に増えています。

POINT

  • 旅行や観光のPRにマッチする「動画広告」を積極的に活用
  • FBに加え、若者が観光の情報収集で活用するインスタ広告も活用
  • 適切な広告の設計ターゲティング

8. 中小企業がSNS広告を活用する際の注意点

大手企業以上にターゲットを明確にし、絞り込む

SNS広告は、SNSの特性により、細かなターゲティングが実現できる広告です。よって、SNS広告を出稿する前に、社内でターゲットを明確にしてから着手すべきです。

中小企業がSNS広告をうまく活用するには、ターゲティングの重要性について理解する必要があります。

ターゲティングとは、市場全体の中で自社が狙うべき(勝負すべき)市場や対象者を絞っていく作業です。

特に中小企業にとってターゲティングは非常に重要です。

中小企業が市場の中で収益を上げていくには、大手企業以上にターゲットを明確にし、絞り込む必要があります。

◎中小企業がターゲットを明確にする手順5つ

自社のターゲットを明確にするには、次の事項を明らかにしていきましょう。

□ 顧客が自社の商材を必要とする理由(購入理由)は?
□ 顧客が他社の商材では満足できない理由(差別化ポイント)は?
□ 自社の商材は現在どのような人に利用されているか?
□ 自社の商材をどのような人に利用してほしいか?
□ ペルソナの属性・ライフスタイルなどは?(詳細にイメージする)

SNS広告の導入を始める前に、上記のプロセスを行うことをおすすめします。

広告を出稿する際には「SNS広告のターゲティング方法」についても事前に把握しておきましょう。具体的なターゲティング方法については下記の記事が参考になります。

クリエイティブは常に改善を心がける

SNS広告は、画像や動画といったビジュアルで訴求するケースが多い広告です。

1度見たことがあるビジュアルは記憶に残っていることが多く、同じ画像広告や動画広告が繰り返し表示されると、ユーザーは慣れてしまうため広告をスルーし、タップされる確率は下がります。

こういった状況では成果は得られないため、同じ画像・動画を配信し続けることは避け、積極的にクリエイティブの改善(差し替え)を行っていきましょう

具体的には、写真やデザイン、訴求メッセージの変更などを行います。

数パターンのクリエイティブを同時に配信し、効果の高いクリエイティブを残して改善を繰り返すことで、その広告に最適なデザインやメッセージを見つけられます。

また、クリエイティブを作成する際には、適切な画像サイズにすることも覚えておきましょう。各SNS広告の推奨画像サイズは下記記事でご紹介しています。クリエイティブ制作時にご活用ください。

炎上するリスクを考慮しておく

SNS広告は「リーチしやすい」「拡散されやすい」といった多くのメリットがある手法ですが、こういったSNSの特性上、どの企業であっても炎上する恐れがあることを知っておきましょう。

特に企業がブランディングに活用することの多いInstagram上では、投稿や広告が炎上すると「企業の炎上」と認識されてしまう傾向があります。

炎上を避けるためには、事前の対策として、社員のネットリテラシーを高め、避けるべき話題を心得ておく必要があります。

過去に炎上を経験した企業は、再び炎上をしないように、社内マニュアルを設けたり、差別や偏見防止のために社員教育を実施したりと、炎上回避の対策を行っているケースが多いです。

炎上を未然に防ぐためにも、前もってできることは実施しておきましょう。「SNS炎上の予防策」については下記記事の「11-1. 炎上の予防策を考え、スタッフと共有しておくこと」で具体的に解説していますので、ぜひご参考ください。

9. 成果が出ない時は「SNS広告戦略」を立てる

「外注せずにSNS広告を出してみたが、成果を感じられない」「できるだけ効率よく広告運用をしたい」「早く成果を得たい」……このような方は、SNS広告戦略を立てることをおすすめします。

リソースが限られる中小企業は、事前に戦略を立てること自体難しいケースが多々あります。

「成果が感じられない」「計画的な運用が必要かも」と思ったタイミングでも遅くありませんので、ぜひSNS広告戦略に着手してください。

SNS広告戦略は、大まかに

  1. ターゲット分析(ペルソナ分析)
  2. 競合分析
  3. 自社分析
  4. 分析内容を広告に反映させていく

この手順で行います。

では、順番に解説していきます。

①まずは競合分析で、ポジショニングを明確に

最初に1点注意事項です。競合分析は、ターゲット分析を行った後に着手すべきなので、ターゲット分析をまだしていない方は、前の章「8-1.大手企業以上にターゲットを明確にし、絞り込む」にて、ターゲット分析を先に行いましょう。

「競合分析がなぜ必要か?」というと、市場およびターゲットの頭の中で、自社が狙うべきポジション(優位な立ち位置)を明確にするためです。

競合分析には、「3C分析」や「STP分析」といったフレームワークがおすすめです。

3C・STPのフレームワークは、下記記事の「2-1. 3C分析」「3-3.STP分析」にてチェックシート方式でくわしく解説していますのでご活用ください。

②次に自社分析し、USPに着目

競合分析ができたら、次は自社を分析していきます。

自社分析が必要な理由は、「USP」を明らかにするためです。USPとはユニーク・セリング・プロポジションの略称で、簡単にいうと「自社だけが提供できる、顧客にとっての利益」のことです。

自社分析により「USP(自社だけが提供できる利益)」を明確にし、次のステップで具体的な広告戦略に落とし込んでいくのです。

自社分析のフレームワークには、SWOT分析・4C分析・4P分析などがおすすめです。初心者にも分析しやすいSWOT分析から着手できると良いでしょう。SWOT分析については下記記事の「3-1. マーケティング戦略を立てる」で解説しています。

③分析内容を戦略に落とし込む

ここまでで導き出してきた「ターゲット分析」「競合分析」「自社分析」の3つの内容を、SNS広告配信の戦略に落とし込んでいきます

マーケティングファネルや、カスタマージャーニーマップを活用し、「どの段階のユーザーに配信するのか?」「優先順位は?」「どのSNS広告が最適か」……といったことを細かく決めていきましょう。

このステップで非常に重要なのは、前にも述べたUSPです。

自社のSNS広告がターゲットに対し、「自社だけの(ユニーク)売り(セリング)を提案(プロポジション)できているか?」を意識します。

ここの提案とは、他社がしていない提案他社ができない提案です。

分析を戦略に落とし込むのは、自社だけではむずかしいケースがありますので、場合によっては、伴走してくれるマーケティング企業への相談を検討するのもよいでしょう。

10. まとめ

最後に「SNS広告の基礎知識」についてまとめます。

SNS広告は、従来リーチできなかったユーザー層にリーチを広げられたり、企業の好意度をアップさせファンの獲得ができたりと、多くのメリットが享受できる広告施策です。

他Web広告からの集客が頭打ちになっている場合や、認知拡大をしたい場合には、SNS広告運用を検討できるとよいでしょう。
「SNS広告運用を戦略的に取り組みたい」「自社にマッチするSNS広告を知りたい」といったお悩みを抱えている場合には、ぜひ1度弊社までご相談ください。

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