ランディングページ(LP)とは、購入やお問い合わせといったコンバージョンの達成に特化したWebページのことです。縦長の1枚完結のページで、Web広告と組み合わせて運用します。
実は、どんな業種であってもランディングページ(LP)は検討すべきです。
なぜなら、ランディングページ(LP)の特性上、コンバージョンが得られやすく、売り上げアップに直結するためです。
今回は、ランディングページ(LP)の意味や目的といった基礎知識から、効果的な運用ポイントまで幅広くご紹介いたします。
1. ランディングページ(LP)とは?
ランディングページ(LP)とは、Landing Pageの略称です。Landingには「着地」という意味があるため、Landing Pageを直訳すると「着地ページ」となります。
一般的には、リスティング広告やSNS広告といったWeb広告をクリックした時のリンク先ページ(クリックした時に飛んだ先のWebページ)をランディングページと呼びます。
ランディングページ(LP)は省略して「エルピー」と表現することもあります。
LPとは「1枚完結」の「たてなが」のWebページのこと
ランディングページは、申し込みや商品購入といったコンバージョンを目的として作られる、1枚完結の縦長のWebページです。
企業のWebサイトとは別で作られる単一ページで、コンバージョン率を最大化するために、ユーザーに行動をうながす設計で作られます。
ランディングページ内で、ユーザーにうながす行動には次のようなものがあります。
- 商品の注文
- サービスの申し込み
- お問い合わせ
- 資料請求
- サンプルの請求
- メルマガの登録
- 無料お試しセットの注文 など
広義では「最初に閲覧したページ」はすべてランディングページ
ランディングページ(LP)を広義でとらえると、ユーザーが最初に着地し閲覧したWebページは、どのページであってもランディングページとなります。
たとえば、ユーザーAが検索エンジンを経由して、あなたの企業サイトのTopページを訪れたら(Topページに着地したら)、ユーザーAにとっては、トップページがランディングページとなります。
また、ユーザーBは最初に商品案内ページに訪れたとしたら、ユーザーBにとっては、商品案内ページがランディングページです。
前項で触れた、狭義のランディングページ(CVを目的として作られる縦長のWebページ)と区別するために、本項で解説した広義のランディングページは、「着地ページ」と呼ばれることがあります。
2. ランディングページ(LP)とホームページの違い
ホームページとは、正式にはWebサイトのTopページのことを指しますが、国内ではWebサイトのことをホームページと呼ぶ方が多いですよね。ですので、その認識でご説明すると、
◎ランディングページ(LP)
→1ページ完結で、目的はコンバージョン達成
◎ホームページ(Webサイト)
→複数ページの集合体で、目的は幅広い
……端的にいうと上記のような違いがあります。
他にも、ランディングページとWebサイトの違いは、役割、特徴、デザインなど様々な違いがあります。くわしくは下記記事にて図解で解説していますので、ぜひご参考ください。
【豆知識】
ホームページとは正確にはトップページのこと!
一般的に、「ホームページ=Webサイト」と認識されていますが、実は、この使い方は国内に限ったことなのです。
正確には、ホームページとはトップページのことを指し、海外では「ホームページ=トップページ」と認識されているため、海外のお客様と取引がある場合にはコミュニケーションに注意が必要です。
国外のお客様とコミュニケーションをする際には、企業サイトのことはホームページではなくWebサイトと表現しましょう。くわしくは下記記事で解説しています。
3. ランディングページ(LP)の目的
LPの目的は、顧客に購入や申し込みをしてもらうこと
ランディングページ(LP)の目的は、ランディングページを訪れたユーザーに購入や申し込みといった「コンバージョンをしてもらうこと」です。
つまり、クロージング(成約)を目的として作られるのがランディングページです。
Webサイトの目的は、企業によって「企業案内・商品紹介」「認知拡大」「企業ブランディング」など様々ですが、ランディングページ(LP)の場合、どんな企業のLPであっても、目的はコンバージョン達成(クロージング)に絞られています。
よくある質問
4. ランディングページ(LP)の特徴
ランディングページの特徴は、
- Web広告と組み合わせて運用する
- レイアウトは縦長
- デザイン・色は目立つものが多い
- 他ページへのリンクは少ない
- 商材の紹介を1ページで完結させる
の5つです。順番に解説していきます。
Web広告と組み合わせて運用する
ランディングページは、Web広告をクリックした時の飛び先のページです。よって、通常はWeb広告と連動させて運用します。
ランディングページと組み合わせるWeb広告には、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などがあります。
くわしくは、後の章「11. ランディングページ(LP)とWeb広告を組み合わせる時のポイント」にてご説明しています。
レイアウトは縦長
ランディングページは、縦に長いレイアウトで作成されます。この「縦長のレイアウト」には理由があります。商品やサービスの訴求を、優秀な営業マンのセールストークのような順序で簡潔にすすめ、できるだけ離脱を防ぐためにこういったレイアウトなのです。
ユーザーがランディングページを上から順に、最後までひと通りスクロールしたくなるように、セールストークが順序立てて展開される設計になっています。
デザイン・色は目立つものが多い
企業Webサイトと比較すると、ランディングページは目を引く色を積極的に使用し、インパクトのあるデザインで作成されます。
申し込みや購入の「ボタン」は、大きめに作成して目立つように設置したりと工夫します。
また、訴求力を高めるために、ページを通して文章よりもイラストや写真といった画像を多く使用し、読者にわかりやすく伝えるデザインにするのも特徴です。
他ページへのリンクは少ない
ランディングページでは、ユーザーに注文やお問い合わせといったコンバージョンにつながる行動に集中させるためにリンクは限定的で、他ページへのリンクは極端に少ないという特徴があります。
設置するリンクをコンバージョンに直結するものだけに絞ることで、ユーザーをコンバージョンに集中させることができます。
商材の紹介を1ページで完結させる
ランディングページは商品やサービスの紹介を1ページで完結させ、成約に導きます。
1ページで商品の魅力を伝え、読者に「買いたい」と思ってもらう必要があるため、商品の紹介はランディングページのルールに沿って、効果的な構成で展開していきます。
ランディングページの構成要素(基本テンプレート)については、後ほどの「7. 【図解】ランディングページの構成要素とは?」にて解説しています。
5. ランディングページ(LP)を作るメリット
ランディングページを作るメリットは、
- コンバージョン率を高められる
- 離脱しにくい
- 改善策の把握がしやすい
- 属性ごとに適切な訴求ができる
の4つが挙げられます。ひとつずつ順番に解説していきます。
コンバージョン率を高められる
ランディングページの内容は、商品やサービスの訴求に特化しているため、コンバージョン率を高められます。
また、アピールしたい商品やサービスを1点だけに絞り、リンクはCVを目的としたリンクだけを設置するため、成約しやすい設計になっています。
離脱しにくい
Webサイトの場合は、他のページへ回遊できるよう各Webページに多くのリンクを設置しますよね。ユーザーのサイト回遊率は高まりますが、回遊している間に離脱する確率も高くなるのが特徴です。
ランディングページは意図的にリンクの選択肢を限定しており、離脱しにくい仕組みになっています。
改善策の把握がしやすい
Webサイトは多くのWebページで構成されますが、ランディングページは1ページだけなのでサイトと比較すると内容量が圧倒的に少ないです。よって、分析が比較的容易で、改善点が把握しやすいというメリットがあります。
結果的に、PDCAサイクルを早くまわせるため、成果も得られやすいです。
属性ごとに適切な訴求ができる
ランディングページは流入経路やターゲットごとに最適なページを用意できるので、属性ごとに適切な訴求が可能です。
たとえば、商品によってはターゲット層が「30〜60代の男女」と幅広いケースがありますよね。
こういったターゲットを「30代女性」「60代男性」というように狭めて、それぞれのLPでターゲットにあったキャッチコピー・デザインで訴求することにより、より高いコンバージョンを達成できるのです。
6. ランディングページ(LP)を作るデメリット
ランディングページを導入する際には、メリットだけでなくデメリットも事前に知っておくことが大切です。
ランディングページのデメリットは、
- 制作費がかかる
- SEO対策にはならない
- サイト回遊にはつながらない
の3つです。順番にご説明いたします。
制作費がかかる
「ランディングページは1ページ完結だから簡単に作れそう……」と考える方は多いと思いますが、実は、訴求力のあるランディングページを作るには、一定のノウハウが必要とされ簡単ではありません。経験値ゼロの方が、効果を出せるLPを作成するのはむずかしいと言えるでしょう。
ランディングページで効果を得るためには、コンバージョンに導くためのデザインや、コンバージョンするためのボタン(CTAボタン)設置の工夫など、様々な要素が必要となります。
そのため、社内にLP制作の経験者が在籍していない場合は、外注することになります。
ランディングページの費用相場については、後ほどの章「9. ランディングページ(LP)の費用相場」でご説明していますのでご参考ください。
POINT
自社でランディングページを作成できる無料ツールとは?
ランディングページの予算を確保するのがむずかしい場合には、自力で作ってみたいと考えるケースもあるかと思います。ランディングページを無料で作成できるおすすめのツールを2つご紹介いたします。
◎ペライチ
誰でも簡単にランディングページを作成できる日本製のツールで、30日間は無料で利用可能。有料プランは月額1,000円からと手頃な価格帯。選べるデザインが豊富で、簡単な操作で作成・公開ができる。
公式サイト:ペライチ
◎ジンドゥー
世界中で利用されているドイツ発の人気ツール。日本語に対応しており、国内ではKDDIウェブコミュニケーションズが運営。質問に答え、人工知能(AI)が最適なページを自動作成してくれるシステム有り。スマホから作成や編集ができる点もポイント。パソコンがない環境でも手軽にランディングページを作成できる。
公式サイト:ジンドゥー
SEO対策にはならない
ランディングページは、コンバージョンを目的としたデザインで作られるため、テキスト(文字)はイラストや画像と一体化させる傾向があります。よって、Webページ全体でテキストの分量は少なくなり、検索エンジンの評価を得るのはむずかしく、上位に表示されるケースは稀です。
また、検索エンジンは、読み込み(表示速度)が遅いページへの評価は低いため、画像が多く容量が大きくなってしまうLPは、評価されにくい傾向があります。
POINT
自然検索ではなく広告からの流入ページと割り切ろう!
- ランディングページはSEO対策の一環にならないため、自然検索(オーガニック検索)からの流入ではなく、リスティング広告のようなWeb広告からの流入を目的としたページと認識しましょう
- SEO面は切り捨てて、Web広告のキーワード設定やターゲティングをしっかりと行い、ランディングページのコンバージョン率を最大限に引き上げられるよう注力しましょう
サイト回遊にはつながらない
ランディングページに設置するリンクは限定的で、コンバージョンにつながるリンクだけを設置します。企業Webサイトへのリンクは設置しないため、サイト回遊にはつながりません。
ランディングページの特性上、関連したページへのリンク(たとえば、類似商品ページへのリンク)も設置しません。サイト回遊につながらない結果として、ランディングページの直帰率※は高くなる傾向があります。
※直帰率とは、訪問者がサイトに訪問して、最初の1ページしか見なかった訪問の割合のことです
POINT
回遊させるサイトとLPは別で考えよう!
- 「LPはサイト回遊しないため直帰率が高い」と知り、LPにリンクを多く設置すればいいのでは?と考える人がいるかもしれませんが、LPの目的(コンバージョン率の最大化)からそれてしまうため、やめましょう
- ユーザーのサイト回遊を狙うWebサイトとLPは分けて考えます。それぞれに異なる役割があることを認識し、運用してきます
7. 【図解】ランディングページの構成要素とは?
ランディングページ(LP)の基本テンプレートを確認しよう
最初に、ランディングページを構成する要素を大まかにとらえ、頭に入れておきましょう。
ランディングページは大きく分けて「ファーストビュー」「ボディー」「クロージング」の3つの要素で構成されています。
「ファーストビュー」「ボディー」「クロージング」それぞれの領域は、さらに細かな要素で構成されていますので見ていきましょう。
【ランディングページの構成要素】
LPの流れ | 構成要素 |
---|---|
①ファーストビュー | ・キャッチコピー ・権威付け(サブキャッチコピー) ・メインビジュアル(アイキャッチ) ・CTAボタン(申込や購入のボタン) |
②ボディー | ・共感コンテンツ ・商材の紹介+ベネフィット ・利用者の声/導入事例 ・フロー(導入方法) ・CTAボタン |
③クロージング | ・キャッチコピー(最後に読者の背中を押す) ・CTAボタン・申し込みフォーム |
重要なのは、「①ファーストビュー」「②ボディー」「③クロージング」のすべての領域にCTAボタンを設置し、ユーザーが「買いたい!」と思った瞬間にすぐにクリックできる状態にしておくことです。
CTAボタンとは、Webページを訪問しているユーザーに行動をうながし、コンバージョンをしてもらうためのボタンで、申し込みボタンや購入ボタンなどが該当します。
CTA(シー・ティー・エー)の基礎知識については下記記事が参考になりますのでご活用ください。
8. ランディングページ(LP)の作り方の手順【3ステップ】
自社でランディングページを作成したいと思った際に、どういった手順で制作を進めれば良いのかを解説していきます。
ランディングページの作成手順は、
【Step1】ターゲットとペルソナを明確にする
【Step2】構成案を作成する
【Step3】制作・実装する
の3ステップです。ひとつずつご説明していきます。
【Step1】ターゲットとペルソナを明確にする
ターゲットとペルソナの明確化は非常に重要です。
ターゲットとは、簡単にいうと属性のことで、自社が訴求すべきユーザーの集団を指します。
ペルソナとは、ターゲットをさらに具体化し1人の人物像にしたもので、休日の過ごし方やよく見るWebサイトといったところまで細かく設定していきます。
ターゲットとペルソナがしっかり定まっていれば、「誰に向けて、どんな悩みを解決するためのランディングページなのか?」がはっきりするため、制作の指標になりブレにくくなります。
指標があると、「どんな人に刺さるキャッチコピーを作れば良いか」「どんな人をコンバージョンに導くデザインにすれば良いか」が明確なので、制作がスムーズです。
まずは、「ランディングページでコンバージョンのターゲットとなる人は誰なのか?」を明らかにします。
ターゲットが明確になったら、より細かな人物像をイメージするためにペルソナを決めていきます。
ターゲットとペルソナの設定は、少々時間がかかりますが、最も大切な工程なので怠らないようにしましょう。
【Step2】構成案を作成する
次は、構成案を作っていきます。
前章「7-1. ランディングページ(LP)の基本テンプレートを確認しよう」でご紹介したワイヤーフレームを活用するのがおすすめです。それぞれの構成要素を満たすことで、訴求力の強いLPを作成できます。
構成案を作る段階では、ワイヤーフレームのすべての要素を埋める必要はありません。暫定的で構いませんので、訴求したい内容を構想していきます。
【Step3】制作・実装する
最後は、制作と実装です。
まず、制作では、構成案をもとにキャッチコピーや商品紹介文、お客様の声といった「文章」を作成します。
文章を作り終えたら、キャッチコピーや紹介文といった文章を入れ込んだ画像を作成し、ワイヤーフレームに沿って、ページ全体をデザインしていきます。
文章を作成する際には、ターゲットユーザーの視点を忘れないように注意します。ついつい自社がアピールしたいこと(言いたいこと)を書いてしまいがちですが、ユーザーが知りたいこと、聞きたいことを考えることが大切です。
デザイン制作時の注意点としては、競合他社のランディングページのデザインと被らないようにすることが挙げられます。競合のランディングページが、メインで使用している色味も事前にリサーチしておきましょう。
制作が終わったら、実装テストを行います。
本格的な実装の前に必ずテストすべき点として、「表示速度のチェック」「CTAボタンのリンク先は正しいか」「コンバージョン後にメールはユーザーに自動配信されるか」「メール内容は問題ないか」が挙げられます。
9. ランディングページ(LP)の費用相場
ランディングページ制作費の相場は、およそ10万円〜60万円以上と制作会社によって異なります。
フリーランスのデザイナーや個人事務所では、1ページ数万円で作成するケースもありますが、完成後の細かいデザイン変更ができなかったり、制作後のサポートがなかったりすることもあるため、制作会社を選ぶ際にはよくリサーチをしましょう。
30万円以上になると、競合調査や戦略設定、LP公開後の修正やサポートといった工程を含むケースが多いです。
10. ランディングページ(LP)を効果的に運用するポイント3つ
ランディングページで成果を上げるためには公開後の工程が重要です。効果的に運用するためのポイントは、
- A/Bテストの実施
- 分析ツールでユーザー行動を分析
- 改善は適切なタイミングで実施
の3つです。順番に解説していきます。
A/Bテストの実施
A/Bテストとは、2つの異なる表現(デザイン・キャッチコピーなど)でどちらがよりユーザーの反応が良く、高い効果を得られるかを確認するテストです。一定期間、2パターンのランディングページを順番に実装し、費用対効果を比較します。
ランディングページの場合、比較する対象は主に次の通りです。
- ファーストビューの「メインビジュアル」「キャッチコピー」を変更
- ページタイトルや見出しの「キーワード」を変更
- CTAボタンの「表示位置、サイズ、ボタンのテキスト」などを変更
分析ツールでユーザー行動を分析
ランディングページのコンバージョンを最大化するためには、ランディングページを最適化する必要があり、最適化に欠かせないのが、ユーザー行動の分析です。
分析には、Google Analyticsやヒートマップ※を活用します。
※ヒートマップとは、Webページ上でのユーザーの行動を可視化できるツールです。ユーザーのマウスの動きを追跡することにより、多くクリックされている箇所や熟読されている箇所などを「色の濃淡」で表現し、ユーザー行動をひと目で把握できます。
【ミエルカのヒートマップの例】
分析ツールで、クリックが多いボタンの箇所や、ページ内で離脱が多い箇所、滞在時間などを把握し、得られたデータをもとに、LPの改善を実施します。
Google Analyticsの基礎知識については、下記記事の「6. 【初心者におすすめ】アクセス解析ができる無料ツール」で解説しています。
改善は適切なタイミングで実施
ランディングページの改善を実施するタイミングは重要です。データが不十分な段階で改善を行っても、効果を得るのは難しいため、1,000セッション(訪問)以上のデータがたまってから実施するのがよいでしょう。最初にご紹介した「A/Bテスト」を行う際も同様です。
改善は1回すればOKというものではなく、繰り返し行うことによりランディングページ最適化が可能になります。
11. ランディングページ(LP)とWeb広告を組み合わせる時のポイント
一般的にランディングページと組み合わせて運用するWeb広告は、次の3つです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SNS広告
そして、Web広告とランディングページを組み合わせる際には、次の2点を意識することが大切です。
- どういった心理段階のユーザーに触れることになる広告なのか?
- ランディングページがユーザー心理に合わせた訴求になっているか?
各Web広告が表示されるユーザーの心理段階は次の通りです。
広告の特性 | ユーザーの心理段階 | |
---|---|---|
リスティング広告 | ・ニーズが明確な人に向けた広告 ・購買意欲が高い「今すぐ客」向けの広告 | 「今すぐ○○が欲しい」 「今すぐ○○に行きたい」 「今すぐ○○をしたい」 「今すぐ○○について知りたい」 といった段階 |
ディスプレイ広告 | ・ニーズがまだはっきりしていない人に向けた広告 ・「そのうち客」向けの広告 | 緊急性はないが 気になる課題があり関連サイトを閲覧している段階 |
SNS広告 | ・ニーズが潜在的 ・将来お客様になる可能性が高い「まだまだ客」向け | 将来的に商品やサービスが必要になることにまだ気付いてないので、関連サイトも見ていない段階 |
上記のように、広告によってニーズの度合いが異なるため、広告をクリックするユーザーの心理に合わせたランディングページを作成することが重要になってきます。
各Web広告とランディングページを組み合わせる際の重要ポイントをそれぞれ解説していきます。
リスティング広告とLPを組み合わせる際のポイント
リスティング広告は、「検索しているユーザー」に表示させるテキスト形式の広告です。検索エンジンで積極的に検索している人は、課題が顕在化しているため購買意欲が高く、「今すぐ○○が欲しい」といったようにニーズが強いのが特徴です。
リスティング広告の基本については下記記事でご説明しています。
→ 【基礎知識】リスティング広告とは?メリットや仕組み・運用手順
◎「検索意図の回答」となるようなランディングページにすること
ユーザーは検索エンジンにキーワードを入れ、その検索結果にリスティング広告が表示されますよね。
つまり、リスティング広告をクリックしたユーザーをコンバージョンに導くためには、「ユーザーがどういった意図で検索したか?」をしっかり考え、その回答となるランディングページにする必要があります。ランディングページに回答が書かれていないと、ユーザーはすぐに離脱します。
◎「今すぐ客」に必要な情報をすべて「ファーストビュー」に入れる
前述したとおり、リスティング広告をクリックするユーザーは「今すぐ客」です。できるだけ早く課題を解決したいと思っているため、ファーストビューのキャッチコピーやメインビジュアルの最直下にCTAボタンを配置するのを忘れないようにしてください。
PC・スマホ共に、画面をスクロールしなくても、CTAボタンが表示されるように配慮します。
また、「今すぐ問い合わせたい」というニーズを逃さないために、ファーストビューの上部右側には、お問い合わせボタンや電話番号といった「レスポンシブデバイス」を設置しましょう。
【今すぐ客に必要な情報を満たすファーストビューの例】
ディスプレイ広告とLPを組み合わせる際のポイント
ディスプレイ広告は、関連サイトを見ているユーザーや、過去に自社サイトを訪問したことがあるユーザーなどに表示させる画像タイプの広告です。
主に、認知拡大や興味関心を持ってもらうことを目的として利用します。
ディスプレイ広告については下記記事が参考になります。
→ ディスプレイ広告とは?リスティングとの違いも解説【事例あり】
ディスプレイ広告が表示されるユーザーは、潜在的なニーズはあるものの、ニーズをはっきり把握できていないため、ニーズを言語化できていないのが特徴です。言語化できていないので、検索もしていない段階です。
◎まずはニーズを思い出してもらう
「そのうち客」の多くはニーズを言語化できていないため、まず最初に、忘れてしまっているニーズを思い出してもらう必要があります。
ファーストビューのキャッチコピーの表現としては、
「○○でお悩みの方へ」「40代になってから○○ではないですか?」
「夏までに○キロやせたい!」「○○よりも△△」
……などのように、潜在ニーズを顕在化させる文言がふさわしいです。
【そのうち客にニーズを思い出してもらうファーストビューの例】
◎「ボディー」の作り方に注意!
「今すぐ客」と異なり、「そのうち客」は差し迫った必要性をまだ感じていません。よって、ランディングページの「ボディー」部分は、ユーザーを説得することを意識して作成しましょう。
商品やサービスの必要性を喚起するだけでなく、他社と自社を比較する表を掲載したり、お客様の声や導入事例を紹介したりと、信頼感を獲得する内容を含めるようにします。
SNS広告とLPを組み合わせる際のポイント
SNS広告は、TwitterやFacebookといったSNSの画面に露出させる広告で、居住エリアや年齢・性別、学歴というように細かなターゲティングができるのが特徴です。
SNS広告の基礎知識については下記記事でくわしく解説しています。
→ 【徹底解説】SNS広告とは?基本から成果を上げる運用ポイント
SNS広告は、主に認知拡大を目的として利用され、SNS広告のターゲットとなるユーザーは、現時点ではまだ商品やサービスを必要としていない「まだまだ客」です。
◎「まだまだ客」のLPはコンバージョンのハードルを低く設定しよう
SNS広告を見ることになるユーザーは、まだ商品・サービスを必要としていないので、「未来のお客様」ととらえ、資料請求・資料ダウンロードなどのように、比較的アクションのハードルが低いものをコンバージョンに設定します。
◎プッシュ感の強いランディングページにならないように注意!
「まだまだ客」には、強いセールストークは向きません。「今すぐ買いたい」「今すぐ行きたい」とは全く思っていないので、「今すぐ客」に向けたランディングページのようにならないよう注意が必要です。
12. ランディングページ(LP)を活用する際の注意点
ランディングページを活用する際には、Web広告の出稿キーワード(検索キーワード)との相性を見極めることが非常に大切です。
リスティング広告では、キーワードは特に重要視すべきです。
どういった検索キーワードとランディングページを組み合わせるかによって、成約率も大きく変わってきます。
優秀なランディングページを作成できたとしても、適切なキーワードで運用できていなければ成果は得られませんので注意しましょう。
リスティング広告のキーワードについては下記記事が参考になります。
13. まとめ
最後に、本記事で解説してきた「ランディングページ(LP)の基礎知識」についてまとめます。
ランディングページとは?
- Web広告をクリックした時のリンク先ページのこと
- 商品購入や申し込みといったコンバージョンを目的として作られる
- 特徴は次の5つです
- 「①Web広告と組み合わせて運用」
- 「②縦長のレイアウト」
- 「③目立つデザイン・色味」
- 「④他ページへのリンクは少ない」
- 「⑤商材の紹介を1ページで完結させる」
リスティング広告とランディングページの組み合わせは、売り上げに直結する施策です。
「LPを導入したいが、社内で制作できる人がいない」「すでにLPを実施しているが効果が感じられない」といったお悩みを抱えている方は、ぜひ1度弊社までご相談ください。