浅生 鴨
筑摩書房、¥990(税込)
「出会った時が仕事の始まり」—。本書は、就職前の世代に向けて仕事や働き方を語るエッセイですが、その視点は若手ビジネスパーソンにも役立つ内容です。放送・ゲーム・広告など多様な業界を経て作家として活動する著者が、自身のキャリアを振り返りながら、働き方にまつわる思い込みを解きほぐしていきます。「自分に合う仕事ややりたいことを探す」よりも、「出会った仕事に向き合うことで次の機会が拓ける」という姿勢や、「仕事はひとりで抱え込まず周囲と共につくる」という考え方は、組織で働く上でも大切な視点です。「どんな業務も最初はうまくいかなくて当然。続ければ必ず成長につながる」というメッセージは、社会人初期の不安をやわらげてくれます。

