デボラ・ザック(著)、栗木 さつき(訳)
ダイヤモンド社、¥1650円(税込)
いくつもの仕事に手をつけたが、何ひとつ終わらない――。こんな経験は、どなたにもあるのではないでしょうか。著者は、タスクを同時並行で進めるのではなく、1度に「一つの作業」にのみ没頭する「一点集中」こそが、もっとも効率的な働き方だと説きます。一点集中によって、生産性が上がるだけでなく、達成感も得られるようになるのです。とはいえ、現代は集中を妨げるものだらけ。スマートフォン、SNS、メール、チャット……。私たちの注意は、常にあちこちへ引きずられています。本書では、そうした誘惑を断ち切り、「一点集中」を実践するための具体的な工夫が数多く紹介されています。たとえば、作業中に思いついた別の用件は調べずに一旦メモするだけ、通知をミュートに、時間を区切って会議室に“籠城”――など、今日からすぐに試せるヒントが満載です。また、本書は仕事中だけでなく、自宅での過ごし方や家族との時間など、オフの時間にも「一点集中できているか」を問いかけます。忙しさに追われる毎日を変えたい人に、ぜひ手に取ってほしい1冊です。

