
2024年度も残すところあと2カ月。例年のサンロフトであればこのまま決算日までなだれ込むのですが、今期は経営陣の理解と社員の協力のもと、2月に全社員研修を敢行しました。テクノロジーが進化し、働き方が変わる時代だからこそ、それを活かすのは「人」。職場のコミュニケーションやチームワークは、より重要になっていきます。忙しいときだからこそ、大切にしたいことを共有し、来期に向けた準備を少しずつ始めていこうと考えたのです。(広報・マーケティング部 鈴木)
若手も社長も「仕事の基本と職場のコミュニケーション」を組織全体で学ぶ
大規模に研修を開催するのは2016年度以来でした。当時は「管理職研修」と「仕事力強化研修」を実施。「仕事力強化研修」とは若手・中堅向けの研修で、仕事の要であるコミュニケーションを学びながら、若手・中堅社員がみずから職場の中心であると認識し、主体的に考え、行動することを促す内容です。講師はアール人財開発合資会社の旗持玲子先生でした。
そのときのご縁で今回も講師は旗持先生にお願いしました。「仕事の基本と職場のコミュニケーション」をテーマに、個人のチカラ、そしてチームのチカラを向上させることを目的としたグループ全体研修を開催。組織で働くときに大切なことを、立場や経験、職種に関係なく、社長も若手も一堂に会して学ぶことに意味がありました。(図1)
仕事で必要なスキルは「コミュニケーション」であるという共通認識
ヒューマンアカデミーが2024年、民間企業に勤める人事・研修担当者を対象に実施したアンケート結果がWebで公開されていました。このデータで興味深かったのは、「現在実施している研修の内容」と「2~3年後を見据えて強化していきたい研修内容」です。いずれの結果も1位は「コミュニケーション」、2位は「伝え方」でした。(図2・図3)
(図2・図3出典)ヒューマンアカデミー「2024年の企業研修トレンドと今後の展望。人事・研修担当者300名のアンケート結果から考察」 https://biz.athuman.com/kenshu_media/1353
やはり、仕事をする上で必要とされるスキルは「コミュニケーション」であり、そのスキルはどんなに経験を積んでも、また、立場が変わっても、その段階にあわせて長期的に学び続けていかなければなりません。
「成功の循環」をつくる「関係の質」
「成功の循環モデル」は、ダニエル・キム氏が提唱した組織開発のフレームワークで、組織の状態を4つの質(「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」)で捉えます。そして、「関係の質」(周囲との関わり=コミュニケーション)が高くなることで、考え方が前向きになり「思考の質」が上がり、それが「行動の質」(主体的な行動)をも高め、「結果の質」(成果)につながる好循環が生まれるというものです。
HUMAN VALUEが提供する「成功の循環」のWebサイトに詳しい解説がありますが、この4つの「質」には、それぞれ進化の段階(レベル)が縦方向にあることや、質と質との連鎖による横方向の進化もあると説明されています。(図4)
(図4出典)HUMAN VALUE 「成功の循環」 https://www.humanvalue.co.jp/keywords/theory-of-success/
一見遠回りに見えるかもしれませんが、社員同士の「関係の質」向上の取り組みは、企業に対する社員のエンゲージメントを高めることにつながると言えます。AIを活用したコミュニケーション分析や、社内SNS・グループウェアを利用した相互理解など、職場の関係の質を高めるデジタルツールの活用は、IT企業として積極的に促進していきたいところ。ただ、デジタル活用や業界の専門知識を学ぶ研修はもちろん大切ですが、このような「関係の質」を高めるための学びも並行しておこなっていきたいものですね。
サンロフト社員より

広報・マーケティング部
鈴木あゆみ
ラグビーが盛り上がった当時に広まったフレーズ「One for all , All for one」(ひとりはみんなのために、みんなはひとつの目的のために)。これはまさに企業活動にも当てはまります。目的達成のためにそれぞれが役割を果たすべく、お互いを尊重しながらよりよく関わり合うこと。この根本的なことをあらためて意識することで、気持ちよく挨拶しようと試みたり、職場の見え方がずいぶん変わってきたりするから不思議です。
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