新たな詐欺手口「操作不能の偽メッセージ」が増加しています。偽のセキュリティ警告を表示させて偽のサポートダイアルへ電話をかけさせる「サポート詐欺」に類似していますが、これまでの対処方法が通用しないのがこの手口の特徴です。
これまでのサポート詐欺はWebブラウザ上で行われていたため、ブラウザを閉じるかパソコンの再起動を行うことで対処できました。しかし、今回の手口では操作不能の偽メッセージが表示されたあと、パソコンの操作がロックされてしまいます。その間にパソコンが遠隔操作されたり、Windowsの設定が改ざんされたり、不審なプログラムが埋め込まれたりするなどの現象が確認されています。
詳しい原因はまだ不明ですが、意図しない何らかのソフトやサービスをインストールしてしまったことが原因と推定されています。インストール後すぐに現象が発生しないため、現時点では原因の特定が難しいようです。
操作不能のメッセージが表示された場合の対処方法として、LANケーブルで繋いでいるパソコンの場合は、すぐにLANケーブルを抜きましょう。Wi-Fi接続している場合は、Wi-Fiルーターの電源を切るかコンセントから抜きましょう。IPA(情報処理推進機構)では、パソコンを安全な状態に復旧するためにもパソコンの初期化をお勧めしています。また、操作不能のメッセージに電話番号が表示されていても、決して電話はかけないでください。
未然に防ぐためには、インターネット閲覧中に意図せずダウンロードしてしまったファイルをクリックしないようにしましょう。Webサイトによっては、ダウンロードボタンを押さなくても閲覧するだけでダウンロードが始まってしまうケースも確認されています。不審なファイルを安易に開かないように、日ごろから注意を心がけましょう。
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情報提供:地域貢献事業部 サイバーセキュリティ担当 藁科 |