
梅雨が明け、夏季休暇まであと一息。休暇に入る前に片付けておきたい「緊急かつ重要な仕事」に取り組みながら、ふと、HR総研が2024年4月に実施した「社内コミュニケーションに関するアンケート」がWebサイトに公開されているのが目に留まりました。そして、「そもそも社内コミュニケーションの状態が良いかどうかを、どのように把握すればよいのだろう?」ということが気になり、「緊急ではないが重要な仕事」のひとつとして、このことに思いを巡らせました。そこで、今回は社内コミュニケーションの指標についてお話ししましょう。(広報・マーケティング部 鈴木)
社内コミュニケーション指標1 「社員同士で感謝を伝える習慣の浸透度」
サンロフトが利用している社内SNS日報システム「nanoty」には、感謝の気持ちを伝える「サンクスコイン」があります。会社から毎月500コインが社員に配付されるので、社員は誰かに感謝を伝えたいときにメッセージを添えてシステム上でコインを贈ります。この機能の利用状況が社内コミュニケーションの状況を示すひとつの指標になるかもしれない。そう思ってデータを集計してみました。(図1)
以下のグラフが2023年度の1年間と、2024年度の4~6月までのサンクスコインの利用率です。調査した結果、サンクスコインの利用率は月平均で57%でした。サンクスコインを始めたころの利用率は30%前後だったと記憶していますので、それから比べれば、ずいぶん向上していますが、まだまだ伸びしろはあります。この数字が高まっていけば、社員同士が「ありがとう」の気持ちを伝え合うことで信頼関係を築き、そこに良好なコミュニケーションが生まれているという証明になりそうです。
社内コミュニケーション指標2 「社員同士でエールをおくる習慣の浸透度」
私がこの集計をしていると、nanotyをこよなく愛する望月さんより、おもしろいデータが報告されました。まるで引き寄せたような、実に良いタイミグの報告でした。nanotyには、社員の日報を読んだとき、興味深かった部分にハイライトし、5種類の「成長バッジ」から、いずれかひとつを選んで贈る機能があります。(図2)
望月さんの報告によると、その「成長バッジ」が前年よりも活用され始めたことがデータで明らかになったというのです。社員のリクエストに応じて、バッジの種類を変えたことも使いやすくなった要因かもしれません。誰かの行動に関心を示し、具体的にどういう気持ちで関心を寄せたのかを示す行為は、相手に喜びを与え、距離もぐっと近くなる感覚があります。これもまた、弊社にとっては社内コミュニケーション指標のひとつと言えそうです。
日常から見つけるコミュニケーションの指標
社内コミュニケーションという漠然としたものに対して、今回、私は2つの指標を見出すことができました。いずれもオンラインでの社内コミュニケーションに関するもので、「意思を示し、行動で表す」データでした。コミュニケーションをデータで捉えると、本質が見えてくるかもしれません。オンラインに限らず、指標になり得るものは、まだまだ日常の中にたくさんあるはず。引き続き、社内を見渡して探していこうと思います。皆さんの職場では、どんな指標がありますか?
サンロフト社員より

広報・マーケティング部
鈴木あゆみ
「コミュニケーション」という言葉が抽象的なので、その捉え方も様々ですが、今回、このテーマに思いを巡らせる中で、私は「意思表示」と「意思疎通」という言葉が浮かんできました。自分自身のことを伝えること、あわせて周囲の人々に関心を寄せて行動することで、通じ合える「何か」が育まれていくように感じます。「言わなくてもわかるだろう」「感じ取ってほしい」と思うのではなく、まずは自分から意思を表示し、意思の疎通をはかる努力をしていきたいものですね。