新型コロナウイルスの感染対策で、人と人との接触8割減の要請を受け、中小企業においてもテレワークの検討・実施が必要となりました。国内企業のテレワーク実施率は全国平均で27.9%(4月10~12日実施、パーソル総合研究所調べ)と、まだまだ少ないようですが、アフターコロナの世界では、テレワークを主体とした新しい働き方が主流になると言われています。そこで、今回はテレワーク推進に必要な環境づくりについてまとめました。
テレワーク準備チェックリスト
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Webカメラやマイク内蔵であれば、Web会議がすぐに可能 |
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会社支給のスマホで取引先への連絡も安心して対応可能に |
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個人が契約している回線が利用可能。フリーWi-FiはNG |
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勤務予定や就労成果の見える化、コミュニケーションが重要 |
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朝礼、ミーティング、客先を交えた打ち合わせが可能に |
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情報漏洩リスク軽減には共通ツールでの管理が不可欠 |
あると便利なもの
ヘッドセットやイヤホンマイク | Web会議のとき、周囲の音を気にすることなく、やりとりがしやすくなります |
デュアルディスプレイ ワイヤレスキーボード |
ノートパソコンに別の液晶ディスプレイやワイヤレスキーボードを接続するだけで、業務効率を高められます |
VPN接続環境 |
社内にいるときと同じようにサーバー接続し、システムやファイルを利用可能になります |
テレワークでできる仕事を増やす
突然のテレワーク開始で準備が整っていない企業も多いようですが、まずは、テレワークでもできるだけ多くのやるべき業務を遂行できるように、仕事のやり方や、情報共有の体制を見直していくことが大切。これまでの常識を変えるチャンスと捉えたいものです。日本の押印文化さえも、電子化が進む動きが見られます。
コミュニケーションをより活発に
リアルな交流が減るので、コミュニケーション機会は増やしたいものです。サンロフトではGoogleのグループウェア「G Suite」と社内SNS日報「nanoty」が基盤となっています。これに「Zoom」や「Twist」なども活用。報・連・相や交流を活発にしています。社長の誕生日を祝うイベントもnanotyとZoomで実現させました。
運用しながらルールを決める
テレワークには、就労管理や人事評価において難しさがあります。ただ、テレワークに取り組む多くの社員は、いかに仕事を効率的に進めるか、どのように成果を示すかを考えたり、仲間とのつながりや帰属意識を高めたりしています。運用しながら、自社にふさわしいルールづくりを進めていくのが理想的だと言えます。
サンロフト社員のテレワーク実践に基づく気づき
サンロフトでは、以前より個別の事情に応じて多様な働き方ができるよう、時短正社員制度、フレックスタイム制度、在宅勤務制度などを導入してきました。コロナ禍における働き方として社員にテレワークを推進し、やりやすいところ、工夫が必要なところが見えてきました。社員の声を紹介します。
長時間同じ体勢でも疲れない環境づくり
「在宅を試してみると、環境的な課題から、社内との連絡や自宅での仕事について、色々課題が見えてきます。食事などはちゃぶ台で済ましてきましたが、ここで仕事をしていると腰も膝も大変なことを実感。今は、疲れにくい姿勢を維持するのに適したデスクやチェアや、目線が下にならないためのノートPCスタンドやサブディスプレイなどを用意し、随分働きやすくなりました」
▼とある社員の在宅環境
社員の勤務場所がわかりづらい
プログラマー内藤「小ネタでプログラミングして勤務一覧サイトをつくってみました。毎朝の1クリックにご協力お願いします。」
普段はGoogleカレンダーで全社員の予定を共有していますが、一目で社員の勤務場所がわかりにくい状況が続いていました。プログラマーの内藤がつくったサイトでは、「社内」「在宅」「休み」など現在のステータスをクリックすることで、電話対応時に社員の勤務場所が一目でわかるように。また、Googleカレンダーで全社員が予定を共有していましたが、このサイトと同期することで、予定を把握しやすくなりました。
切り替えが大事
気持ち
「もともと、会社に行くことが自分の切り替えになっていたタイプの人間なので、今後は気持ちの切り替え方法を工夫」
→匂い、BGMなどで集中するためののトリガーをつくる
→部屋着ではなく必ず着替えをする
時間
「ついつい没頭して時間を忘れがち」
→12:00、15:00、18:00など節目の時間
→どう集中し18時までにどう業務を進めるのか1日の目標を定めて組み立てる(nanoty)
クラウド事業部全員でテレワークを実施
zoomで常時接続した状態で業務
「テレワークでのZoom常時接続は、朝礼、終礼、打ち合わせは顔を合わせて話せるようにビデオ+オーディオ。その他の時間はオーディオのみにすることで、自宅の弱いネットワークでも会社の中で仕事をしているかのような雰囲気を出すことに成功」
<メリット>
「確認したいことがすぐに確認できるので、作業が捗る」
<デメリット>
「資料作成など少し時間を割いて作業を行いたい時には向かない。時間を分けるなどメリハリを付けるのもよさそう」
営業、フォロー体制
「チャットやメールだけでなく、zoomを使ったお問い合わせ対応ができる状態を作成。限られた時間で開放し、その間はお客様がzoomにアクセスし、話をすることができる」
回線状況の改善
「こちらは個人的ですが、テレワークを行う部屋のネット回線が弱いため急ぎ中継器を用意。また、ビデオで常時繋げていると、zoomでもネットワークの情報量が多いので、家のネット環境ではzoomが落ちることがあった。会社支給のスマホのテザリングなら問題なくできたが、容量の制限もあるのでその辺は気がかり。ビデオではなく音声にしておき、時々ビデオで会話をする感じでやってみようと思う」
「人時生産性」というキーワードを耳にする機会が増えました。これは社員一人の時間当たりの生産性を意味しており、「粗利高÷総労働時間」で算出します。時間を大切にし、成果を最大限にするために、IT活用の発想は不可欠。ここに「DX(デジタルトランスフォーメーション)」というキーワードがつながってくるものと考えます。
- 【オンライン開催】nanotyについて気軽な相談会のご案内
- nanotyを運営しているサンロフトでは、
オフィスにお越しいただいたり、訪問してのミーティングが難しい現状におきまして、
オンラインミーティングサービス(Zoom)を利用しての個別ご相談の場を設けています。 - ・まだ要件が固まらない段階だが、nanotyで何ができそうか相談してみたい
・いまのような状況だからこそ、新しいチャレンジをしてみたい
・リモートワーク推奨下でnanotyでできることを知りたい -
など、事例をまじえながら、ざっくばらんに意見交換ができる場です。
複数名での参加も歓迎です。お気軽にお申し込みください。※ Zoomに慣れておらず心配という方にはツールの使い方などもご案内いたします。